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変容
【教師 官能小説】

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馴致-11

「んっ…」

 躊躇いがちながらも、肛門に意識を集中し男の陰茎を締め付ける。


 背後から無言で抽挿を行っていた男は、自らのペニスが締め付けられる感触に薄い笑みを浮かべた。

“ふふ…よくよく考えたんだろうが、果たしてそれでいいのかな。”

 予想の範囲を1ミリも超えない恵の選択…男にとって恵の抵抗は刺身に付けるわさびの様なものだ。味を良くしこそすれ、食すのに何の障害にもならない。


 『耐える』事による受動的な勝利より、『攻める』事によりもぎ取った能動的な勝利の方に人はより大きな価値を見いだす。自己の能力に自信がある者ほどその傾向は強くなる。教師という職業に就くような自尊心が肥大化した人種ならば尚更だ。
 ましてや前回は『耐える』事に失敗している。同じ轍を踏まないよう攻勢に出ることは当然だと言えるだろう。

“だが、それは大きな選択ミスだ。それを今すぐ分からせてやってもいいが…”

 無駄とは知らず懸命に努力する恵の姿が可笑しくて仕方ない。男は子供の遊びに付き合う感覚で恵の策を受け入れた。

“まあ、せいぜい希望を持たせてやるさ。”

 結局、必死で己が肛門を締め続ける恵に、男は何も対応しないままその尻を犯し続けた。


 そうして双方無言の時間が幾ばくか過ぎた頃、恵の感覚に変化が訪れてきた。

 お尻が、身体が熱い。
 背中がゾクゾクする。
 奥まで入れられた男のペニスが引き抜かれるたびに、全身を電気が走る様だ。

 その感覚は今にも快感に変わってしまいそうで、恵はうろたえた。

 それはゲーム開始前に感じていた緩やかで局地的な気持ち良さと違い、全身を鋭く貫く感覚だ。それが陰茎を引き抜くタイミングで数秒おきにやって来る。

“この波が全て快感に変わってしまったら、私はどうなってしまうんだろう。”

 不安が次第に大きくなっていく。締め続けていたアナルもいつの間にかペニスが入ってくるタイミングのみ締めるようになっていた。

 息を止め肛門を締める恵。
 ゆっくり侵入してくるペニス。
 息を吐き弛緩するアナル。
 素早く引き抜かれるペニス。

 アナルセックスを楽しむかのように、いつしか二人の呼吸はピタリと合い始めていた。

「あっ…んっ…はぁ…あっ…」

 呼吸に合わせて鼻息が漏れる恵。鼓動は早くなり、額には汗がにじんできている。
 尻穴から広がる感覚は量的にはもう恵を飲み込んでしましまいそうなくらい大きなものになっている。

“早くイッて!お願い!!”

 この感覚が質的転換を遂げ快感に変わってしまえば、その瞬間、自分はあっけなく絶頂に達してしまう。そんな確信がある。
 それは膣やクリトリスの時のように快感が積み上げられていくようなものではなく、突然訪れるオーガズム…。

 恵は陥落の際に立っている自分を自覚した。

「あっ…あっ…あっ…」

 パンパンに膨れあがった風船に針が突きつけられる感覚。
 あと数ストローク後には破裂するだろう。その時、中から溢れる快感はどれほどのものか…。

 そんな恵をよそに、男の陰茎が容赦なく引き抜かれる。

「ああぁっ!」

 恵の全身が小さく震えた。

“もう…ダメ…”

 全てを諦めかけたその時、殿部に置かれていた男の手が恵の尻肉を強く掴んだ。今までのゆっくりとした挿入と異なり、男は恵の尻穴奥深くめがけて素早く腰を突き入れた。

「あっ……」

 恵の肛門括約筋による締め付けに抵抗して、断続的に膨れる陰茎。

 ゲーム開始から約30分。
 男はようやく恵の腸内で一回目の射精を行った。


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