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世界一の夫婦
【その他 官能小説】

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世界一の夫婦-1

1. 結婚記念日の夜

 今日は、結婚記念日だ。
博と静子は、ささやかな祝いの夕食を取ると、早めに床に就いた。
博は、静子を横抱きに抱え、唇を合わせながら乳房を愛撫する。静子は、すっかり博に身を委ねて、リラックスしている。

博は、愛撫を続けながら、キリキリと勃起をしている男根に、満足した。
博の指先は、下に降りて行く。
恥毛を掻き分け、お小根に指が達すると、静子は腰を捩じらせて擦り寄ってくる。
静子の手が、博の男根を求めて、股間を探って来る。
「あなた、吸ってもいいですか?」
「ああ、いいとも」

博は体を反転させると、股を横開きにして静子の枕元に近づけた。
内股に静子の頭が乗り、博が腰を突き出すと、静子は陰茎を手に支えて、亀頭を口に含んだ。勃起した博の男根を根元まで頬張って、静子はふと結婚前のある夜のことを思いだした。
 
2.静子の話
博と結婚する前に、静子にはボーイフレンドがいた。

 彼に、腕力で処女を奪われ付き合うようになった。
 粗暴な性格で、特に好きというわけではなかったが、事の成り行きで関係を続けていた。
 
 彼は、お腹の上で、せかせかと腰を使う。
 
 前戯も無しで挿入するので、初めは、膣口がコンドームに擦れてヒリヒリと痛んだ。事前に、自分で膣口に唾を塗ることで対処をした。彼は、妊娠を恐れて、必ずコンドームを付けた。
 慣れとは恐ろしいもので、こんな交わりでも、馴染んでくるとそれなりの快感を覚えるようになって来た。
 
 静子が快感を迎えると、彼はあせって、激しく腰を使う。コンドームを使っているので、静子には彼が射精をしたのかしないのか、よく分からなかった。
 
 そんなある夜、静子が軽いオルガスムスを迎えると、例によって彼は、イライラしたように荒々しく腰をつかい始めた。
 イライラが静子にも伝わるので、せっかくの快感も醒めてしまって、静子は彼のオナニーを膣で手伝っているような錯覚に陥ってしまう。

 彼は、身体を離すと、ベッドの上に胡坐をかいた。
「お前は、直ぐイケていいよな」
「???」

 情事の後で、彼がいつも不満そうにしているのが、前から気に掛かっていた。
 コンドームをつけているので、膣には精液が残らない。
 もしかして、彼は射精ができずに、不満を募らせているのかもしれない。

「何か不満があるなら、云って頂戴。私の気の付かないことがあるなら直すから」
 静子は意を決して訊ねてみた。
「お前の穴は、緩いんだよなあ。スカスカで、いくら腰使っても、くたびれるだけだ。イキやしないよ」

「そんな事言ったって」
 静子は泣いてそこを飛び出し、二度とその男と会うことはなかった。
 思ってもいなかったことを言われて、静子はすっかりコンプレックスに陥ってしまった。
 子供を産んだ訳でもない、ついこの前まで処女だったのに、穴が大きいなんて言われても。



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