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花の咲くころ
【女性向け 官能小説】

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-1


3つ離れた姉の事は大好きだ。
綺麗で優しくて頭の良い姉の夢ちゃん。
いつもあたしと遊んでくれて、小さいころから大好き。
仕事人間の父と母の代わりにいつもあたしを気にかけてくれた。

その姉が今日、結婚した。
私たちの幼馴染の駿ちゃんの会社の人らしい。

駿ちゃんは、ずっと夢ちゃんが好きだった。
あたしはそれを1番近いところで見てきた。
高校時代は同じ年の2人は付き合っていた。

デートにも。私は良くついて行ったっけ。
そんな時も駿ちゃんはいやな顔1つしないで遊んでくれた。

あたしが駿ちゃんを好きになるのは自然なことだったと思う。

3つ離れた駿ちゃんが夢ちゃんの彼氏でもなく。
お隣さんのお兄ちゃんでもなく。
「好きな人」に変わったのは一体いつからだっただろう。

でも――
私の好きな人の心は、別れてからもずっと夢ちゃんに向いていた。

そして。今日。
夢ちゃんは駿ちゃんじゃない人と結婚する。

一体駿ちゃんはどんな思いなんだろう。
一体駿ちゃんはどんな顔をして現れるのか。

あたしは言い表せない気持ちでガーデンパーティーの会場にいた。



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