〈狂宴・前編〉-6
『優愛ちゃんはアイツ専用の牝豚にされるらしいぜ?酷え話だと思わねえか?ああ?』
「ッ〜〜!!!」
専務は泣き崩れている春奈の傍に立ち、両手で乱れた髪をポニーテールのように束ね、ギュッと握って泣き顔を上げさせた。
もう鼻水を垂らし、唇はブルブルと震えていたし、眉はハの字に下がってしまっていた。
自ら招いた失態への責任に、すっかり押し潰されているようだ。
『しかし凄え格好だよなあ?ガニ股でひっくり返ってやがる……クハハッ!いくら藻掻いたって逃げらんねえっての!』
必死に藻掻く優愛の様を専務は笑い、それを視界に捉えた春奈の瞳は落ち着きを失い、今の事態を終息させる手立てが無い事にうちひしがれている……その心の痛みは景子と同じか、それ以上のものがあった……。
「私をメチャクチャにしてぇッ!!わ、私を好きなだけ犯してよぉ!!だから…だから優愛さんは……皆は助けてあげて……ううぅ……」
春奈の絶叫が部屋の空気をビリビリと震わせた……景子の妹への愛情の強さは、一緒に捜査していた時から感じていたし、罪の無い二人が凌辱されてしまうのだけは絶対に避けたかったからだ……数年前から続いてきた、銭森姉妹の呪いの連鎖を断ち切る生け贄に、春奈はなるのだと訴えたのだ……。
『……はあ?助けてぇ?何か勘違いしてるみたいねぇ……ウヒヒヒ……私は優愛ちゃんを普通の女の子に戻してあげるのよぉ?』
タムルは眼下で怯え泣く優愛の髪を擦りながら、含みのある台詞を吐いた。
辛そうな顔に輝く欲情塗れな涙目からしても、酷い責めを加えるのは想像に易い……。
『……ウフフゥ〜…景子お姉さん……この二人の“関係”ってご存知かしらん?』
タムルの意味ありげな質問に、景子は無言の威圧で答えた。
下らない男の質問の答えなど、どうせ下らないモノしか用意されていないのを見透しているからだ。
『ご存知無いの…?ウフフ……じゃあ教えてあげる……』
「や、やあぁぁぁ!!奈和ちゃあんんッ!!」
「キャアァッ!?嫌ッ嫌あぁッ!!」
サロトは奈和の髪を掴んで俯せに引き倒して脇に抱えると、下半身を優愛に向けてスカートを捲り上げ、淡いピンク色のパンティーを曝させると、後ろみごろをむんずと掴んで褌のように尻の割れ目に食い込ませた。
突然の恥辱に奈和は驚いたように目を剥き、凄まじい金切り声をあげて叫んだ。そして優愛は起き上がろうとして足掻き、この拘束する鉄パイプを蹴倒して助けに向かおうとした。