〈狂宴・前編〉-3
「優愛を離せよぉッ!!ほ、ホントにブッ殺すぞぉ!!!」
メイクもボロボロで、声を嗄らして叫ぶ姉の横には、ギロチン台に拘束された全裸の春奈の姿があった。
モニターの麻里子と同じく、上半身を反らし、腰の括れと後手にされた手首を挟まれている
そして、その一枚の拘束板を支える柱に、膝と足首を枷と鎖で繋がれていた。
その姿勢からすると、ようやく手錠は外されたようだが、それ以上の拘束を施されているのだから世話はない。
二人の刑事は未だに無力化されたままなのだ。
『おう。ワシのペットも連れてきておるようじゃのう?』
脂肪の塊のようなオヤジと、あの金髪鬼までも姿を現した。
戦う術を持たない二人の美少女は、残虐な人面獣の巣窟の只中に置かれてしまった……。
『さあて、と……ペットにはワシからプレゼントをやろう……』
「ちょっとぉッヤメて……!?……嫌だあぁ!!!」
「奈和ちゃんんッ!!やあぁぁぁッ!!」
部下達はサロトの指示通り、奈和を後ろから羽交い締めにして押さえ付け、後ろ手に枷を付けた。
そしてサロトは真っ赤な首輪を奈和に着けると、更に繋げた赤いリードをギュッと握り締めた。
犬も同然な拘束を受け、奈和は両足を踏み締めてサロトから逃げようとするも、リードを保持する丸太のように太い腕に、その華奢な身体では太刀打ち出来ないでいた。
『つ…次は私の番ねぇ……貴方達、早く運んで組み立てなさいよぉッ!』
まだ酔いが残っているタムルは、呂律の回らぬ口調で叫ぶと、当たり散らすように部下達を叱責した。
黒革のマットや鉄柱やボルトや枷……慌てて組み立てられていく拘束台に、優愛はもちろん、奈和も景子も春奈も狼狽えを隠せなかった……。
『貴女が主役なんだからぁ、この……この椅子に寝転がってればいいのよぉ』
「ッ!!!」
その椅子は上部の両隅に枷が付いており、尻の割れ目を覆わぬように凹形にされた座面の横には、垂直に鉄パイプが聳えていた。
その奇妙な分娩台のような椅子に、囚われた家畜達の瞳が引き攣った瞬間、優愛は鬼畜達の襲撃を受けてその身体は宙に舞った。
「ゆ…優愛をそんなッ!?やめろぉぉ!!!」
「キャアァァ!!い、いい…嫌あッ!!」
椅子に乗せられた優愛に、部下達は群がった。
両手は背もたれと同化している枷に結ばれ、両足も掴まれて枷を付けられた。
「優愛ちゃんんッ!?ち、ちょっとやめてえぇ!!」
「やだあぁ!!す、スカートがッ!?お…お尻が見えちゃうぅッ!!」
群がる鬼畜達を蹴飛ばすように足は暴れるが、数人掛かりでの襲撃には抗いも虚しく、麻縄を絡められた両足は鉄パイプに拘束され、足の裏を天井に向けての開脚とされてしまった。