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「そう、じゃ、お風呂先ね。入れてくる」
瑛美さんが振り向きもせず部屋を出てゆくと、夕日のさしこむ部屋にひとり取り残された瑠美ちゃんは、さみしさでいっぱいになり、膝を抱えてうつむきました。
やがて、ベッドから降りると、姿見の鏡に、パンティをまとうだけの自分の体を映しました……。
自然にそろそろと手が動き、気がつくと、今しがたお姉さんがしたように、自分のおっぱいをそっとモミモミしていました。
「ん……」
何とも言えない、くすぐったいような、甘酸っぱい快感がありました。
乳首を転がしてみました。
「く……ぅんっ!」
自分でも思ってもみなかった快感が、ピリッと背筋を貫き、じゅん!とアソコが濡れました。
びっくりして手を離し、はあっとため息をついたところに、瑛美さんの声が、意外と近くからしました。
「お風呂入れたわよ。しばらくしたら入ってね」
「あ、うん! あっ部屋入っちゃだめっ」
瑠美さんは言い、クッションで胸を隠しながらお姉さんの鼻先で、バタンとドアを閉めました。
「あたし後にする。お姉ちゃん先で」
「わかったわ。あたしはシャワーをさっと浴びるだけだから、上がったら、すぐごはん作るね」
「お願い。ありがとね」
「可愛い妹のためだもん」
――十ニ、三分後、お風呂場に向かった瑠美さんの無人の部屋に、お風呂上がりの瑛美さんが入ってきました。 顔はほんのりと上気し、黒いセーターのノーブラの胸元は、歩くと揺れるほど、大きく形よく盛りあがっています……。
さきほど廊下ですれ違った妹の一瞥に、自分の双乳の「効果」のほどを確信しながら、瑛美さんはほくそ笑みました。そして、瑛美さんの学習机のペン立てに目を止めると、しばらくガチャガチャといじり、やがて――コンパスを手に取りました。そして、鋭い針の先を、じっと目の前で――ニヤニヤと――見ていましたが、やがて、つぶやきました。
「これでツンツン……と。でも、やっぱり縛らなきゃダメかな」
瑛美さんの表情には、うっとりするような色が浮かんでいました。
「ま、泣かれると面倒だし、もう少し仕込んでからにしてあげるわね、おっぱい奴隷ちゃん」
そう言って瑛美さんは、くすくすと笑いました。
――瑛美さんの手が再び瑠美ちゃんのおっぱいを狙ってきたのは、ゆっくりとした夕食のあとでした。瑠美ちゃんは、もう三十分ほどもテレビを観ていました。そのとき、瑠美ちゃんはソファでバラエティ番組を観ながら、キャハハ、と笑っていたのですが、その笑い声が、
「あん」
という喘ぎ声に、変わりました。
上から、ソファの背越しにそろそろとのびてきた瑛美お姉さんの手が、瑛美ちゃんのおっぱいを揉んだのです。
「あ、あん……」
「いつまでテレビ観てるの。そろそろ始めるわよ」
瑛美お姉さんは、さっきのように執拗に揉むことはなく、すっと瑠美ちゃんのおっぱいから手を離しました。
「これ(テレビ番組)終わるまで、待ってよ」
瑠美さんが言うと、瑛美さんは同意し、結局それから、また三十分ほどもたちました。
「もういいでしょう」
番組が終わると、瑛美お姉さんは卓上のリモコンでテレビを消し、瑠美ちゃんをうながしました。
瑠美ちゃんは、お姉さんの前に立ちました。
またミニスカートですが、今度はさらに短いもので、太ももはかなり露わです。そして、その幼いながらも形よく膨らんだ胸は、何かを待つかのように、トキントキンと上下しました。
「瑠美、服を脱ぎなさい。寒くはないでしょ」
お姉さんが命じると、瑠美ちゃんは素直に従いました。瑠美ちゃんは上を脱ぎ、次に、頬を真っ赤に染めながら、ミニスカを脱ぎにかかりました。椅子にこしかけた瑛美さんは長い脚を組み、どこから取り出したのかビールらしき缶を片手に、その様子をじっと見つめています。
顔をいい感じに上気させた瑛美さんが、次に口を開いたのは、瑠美ちゃんの体を覆う物が、ピンクの下着とハイソックスだけになったときでした。
「ブラが先よ、瑠美」
足を上げてソックスから脱ごうとした瑠美ちゃんを、瑛美さんは制しました。
「ブラジャーを外して、きょうつけしなさい。おっぱいを、あたしによく見せるのよ」
羞恥のために、瑠美ちゃんは一層真っ赤になりました。でも、瑛美お姉さんのクールな目を見ていると、言うことを聞くしかありませんでした。
とうとう、レース地の、ピンクのナイロンブラが、外されました。
ぷるるん! 瑠美ちゃんのみずみずしい二つのおっぱいが、お姉さんの前にさらされました。