8.女神の宣託-8
村本は段階を踏んで侵入しなければおかしくなりそうだった。侵入を阻もうと圧をかける悠花の花園だったが、反面、押し返したその反動で更に村本の亀頭を奥へ引っ張り入れようとしてくる。亀頭を包み込む温かく潤おしい感触は、股間が解けて無くなってしまうかのような、今まで感じたことの無い快楽だった。片手では倒れ込みそうになって、もう一方の手も悠花の脇につく。両手を付くと腰を進めやすい体勢だった。腰を慎重に進めていく。傘の大きい亀頭が、悠花の入り口をくぐり切ると、ヌッ、とした感触とともに急に抵抗が和らいだ。
「んんっ……! は、悠花ちゃん……、入ったよぉ、先っぽ」
「あぁ……、もう、何してくれてんのよ……。……抜いて、お願いだからっ、ねえっ!」
下着越しでもわかるキモ顔で見下ろしてくる村本を何とか懐柔しようと、両手のガードを開いて、間から頬の染まった美貌を映し、涙で潤んだ瞳で村本を見つめて訴える。
「んふっ……、どぉ? 俺の生チンポォ……。もしかしてぇ、生でするの、初めて?」
「知らないわよっ、バカッ、死ねっ! とにかく、抜けって……」
「ふふっ……、知らないわけないでしょぉ? その様子を見ると、初めてなんだぁ。……どう? 生でチンポ入れてもらった感触は」
「……、……、さ、最悪なだけよっ! ほらっ、早く抜いてっ!!」
大好きな涼しげな瞳で睨み返されると、村本はヨダレを悠花のクロッチに滲ませて、
「しょおがないなぁ……」
と背を起こして、一瞬、腰の力を抜く素振りをした。一旦離れるのかと思いきや、両手で悠花の腰に捲れて集まっているデニムミニを手綱のように掴む。
「……、じゃ、悠花ちゃん。いよいよ、エッチするよぉ? 瀬尾悠花ちゃんのオマンコの奥まで、俺のチンポ、入れてあげるっ。もちろん――」
「んんっ!!」
少し腰を押し出しただけでも、悠花の膣壁を押し広げてくる感覚が凄まじかった。
「生チンポでねっ。俺のチンポの感触、直接、いっぱいいっぱい感じてもらいたいんだぁ……」
腰を引かれて悠花の望み通りに男茎が抜かれると、少しでも期待したのが間違いだった。これだけ翻弄されてきたのだから、村本に一縷の期待もしてはいけなかったのだ。最後の細糸を切られた思いで、
「くっ……! 卑怯もんっ! キモいっ……、死んでしまえっ!」
まさに犯そうとしてくる正面の男に、何でもいい、罵声を浴びせずにはいられない。
「あはっ……、こんなキモい俺にイカされて、オマンコをヌルヌルにしてるモデルさんは誰かなぁ? 濡れてなきゃ、ハメることもできないんだからねぇ? ……じゃ、悠花ちゃん。いくよぉ……、一気にね?」
「うっ……、だめっ。だめだってっ! ……いやっ!!」
「せぇのっ!!」
悠花の願いも空しく、一気に男茎が押し込まれ、最奥を亀頭の先端が突き上げてくる。
「うわっ……! やっ……、バ、……バゼッ、……ト! ……やあぁっ!!」
思わず恋人の名前を叫んでいた。奥まで入って来られたショックも覚めやらぬうちに、膣の中で男茎が蠕動を始め、根元のほうからムクムクと膨らんでくる。
「あっ……、あっ……、悠花ちゃんっ、すっごいシマって……、うおおっ!!」
村本は淫妄しつづけてきた悠花の花園に男茎が包まれる感触が現実となって股間をトロけさせながら雄叫びを上げていた。
「いやっ……! 助けて……。 んああっ……! いやだっ! ……いやああっ!!」
悠花が体の中で何が起ころうとしているか察して大きな声を上げた時には、子宮口に亀頭が密着してゼロ距離射撃が開始されていた。熱い爆発が何度も起こり、一気に村本の劣情の粘液が膣内を満たしてくる。
「はあっ……、出てるよぉ、ザーメン……、ああっ」
「いやっ! ……抜けっ!! やめてぇっ!!」
どれだけ叫んでも、村本の爆発は止まらなかった。体の中に男の体液が注ぎ込まれ満たされていくのが感覚的に分かると、これまで何度も見せ付けられた、あのすさまじい射精……、それがまさに自分の膣内で、何の遮りもなく行われているという事実を思い知らされる。