投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

好き…だぁーい好きなんだからっ!の最初へ 好き…だぁーい好きなんだからっ! 61 好き…だぁーい好きなんだからっ! 63 好き…だぁーい好きなんだからっ!の最後へ

彼女を、支えるもの…-14

ううっ、足が痛い、歩くのはちょっと体力が居るな。

御園サンは帰り、杏はちょっと用事があるからと、別々に去っていき。

僕は何とか、看護師さんから、オバサンの眠る病室の場所を聞き、足を引きずりつつも
 どうにか目的の場所へ着き。


ドアをゆっくり開き、部屋を覗く、すると奥で、あの夜見た丸く小さい彼女の背中を目にし…。

「杏…」

「…う、うう、お母さん、死んじゃ嫌だよ?私お母さんがいたからここまでやってこれたんだよ。絆だって救えなかった、誰か私を救って欲しい、助けてよっ!」

御園サンが言っていた、「あの子は本当は打たれ弱い、だって解るもの、あの子笑顔の
 奥底で、泣いていたもの」と。

事実だった

僕は本当に情けない、加藤君と御園サンの言う通りだった、自分だけが特別で不幸で
 可哀想な人間だと悲観し、周りの人を見下していた。

でも実際に、大怪我を負い、苦しんで困っている人がいた。僕何か自ら大怪我して、いや
それ以上の最悪の結果になればいいと思い、やっとの思いで助かった命を悔やみ、再び
 死のうとして。

今の彼女だって僕と同じだ、それなのに、それ、なのに……。

もう僕は逃げない、何時か死ぬ?それがどうした?

だからと言って、生きている今を諦めて良い理由に何てならない!

「うっうっ、お母…さん、……っ!?」

僕はゆっくりと彼女の元へ歩み寄り、そしてそっと彼女を後ろから抱きしめた。

「きず、な?……」
「僕はもう、逃げない、逃げないよっ!絶対に」

言葉を返す事はなく、ただ泣きじゃくる彼女。


そう、彼女、織原 杏は

僕にとって

かけがえの無い、太陽のように明るい存在

この身が滅びるその時まで

その大好きな笑顔を

護って見せるんだっ!


次回、9話へ続く。


好き…だぁーい好きなんだからっ!の最初へ 好き…だぁーい好きなんだからっ! 61 好き…だぁーい好きなんだからっ! 63 好き…だぁーい好きなんだからっ!の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前