広島物語り-7
14.
「お茶が冷めてしもうた」
二人は、ガウンを羽織って、テーブルのお茶を啜っています。
「カヨさん、僕と結婚してくれませんか」
「???」
「結婚してくれませんか?」
「私と、飛騨さんがですか?」
「ほかに誰がいるんですか」
「未だ、酔っているんじゃろ」
「いや、真面目な話だ。妻は2年前にくも膜下出血で死んだ。僕は55歳、定年まで後10年。娘は結婚して外にいる。息子は大学生、卒業したら家を出ることになっている。姑なし、家つき、ローンは少し。他に借金はなし、病気なし。おチンチンは、カヨさんの知ってる通りじゃ。悪くない条件でしょう」
「うちのこと、何も知らんでしょうが」
「離婚して亭主なし、財産はないが、借金もなし。健康。おマンコ最高。どうじゃ」
「まあ、そんなとこじゃが、それでいいんじゃろか」
「聞いてくれよ、カヨさん。僕は、カヨさんとおマンコがしたいから結婚をするんじゃ、・・・
(すっかり、カヨさんの広島弁が移ってしもうた)・・・、
愛だの恋だのと言うても、3年も経てば褪せてくる。おマンコは死ぬまでの付き合いじゃ。
おマンコが好かったら、他のことは我慢ができる。僕は、カヨさんのおマンコが無かったら生きては行けんのじゃ」
今まで、カヨさんとは、酔うた時しか付き合っておらんかったから、一度素面で付き合うてからカヨさんに話そうと思っとんたんじゃ。酔っていると、おチンチンも元気がない。カヨさんに元気な朝マラを試してもらって、・・・なあ、どうだろう」
15.
僕は、カヨさんの手をとった。
「本当にええんですか?」
「カヨさん、こんなこと、冗談で言えますか。すぐにとは言わん。来月、来るまでに考えておいて呉れませんか」
「考える言うても、うちには何もありゃせんけねぇ。そうまで言われたら、女冥利に尽きます。身体一つでええなら、どこへでもついていきますけ、よろしゅうに」
「これで決まった。有難う。朝飯食べたら、2番絞りで婚約おマンコしようか」
「無理せんで下さいよう。旅先で、体壊したら困るじゃろうが」
なにやら、もう女房気取りのカヨさんが、愛おしい。
これから始まる新しい人生、カヨさんと共に過ごす夜毎の営みを思うと、股間がまたまた疼いてきた。
終わり