受験-1
久しぶりに中学時代の同級生だった女を街で見かけた......
それと同時に昔の記憶がよみがえったくる.....
今からもうどれくらい昔になるだろうか?
「ユウジ君、一緒に高校合格しているといいね」
そう言ってとなりで笑いながら話しかけてくる女の子、わが校で一番美人で頭が良いユカリだ。
今日は高校の合格発表の日、僕は受かっているかどうか不安だった。
ユカリは当然、合格しているだろう....
ユカリと一緒の高校に行きたい、そう思って必死に勉強をしてきた。
僕の番号はあったがなんとユカリの番号がない。
何度も何度も探したがどこにもユカリの番号はなかった。
ユカリの顔は青ざめ今にも泣きそうな顔をしている。
僕は声をかけることができなかった。
ユカリが滑り止めに受験した高校は2つほど隣町にある高校だった。
そこはヤンキーばかりで有名な高校である。
真面目なユカリには耐えられない現実ではあったが、ほかに行ける高校もなかったためにそこにいくより他の選択肢はなかった。......