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Betula grossa
【ラブコメ 官能小説】

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茉莉菜の日記......-13

茉莉菜の様態が本当に急変したのだったら、いくら私でもそんな事出来るわけがなかった....純には言わなかったが、実はあの日、苦しんでいる茉莉菜をそのままにしておけなくて救急車を呼ぼうとした。電話を手にした私をとめたのは茉莉菜だった....そして私に言った.....今のは演技だったと......そしてこうも言った....今でも純の事が好きなんでしょ!純の事忘れるためにウィーンに行くんでしょ!って......私は何も言い返せなかった......茉莉菜の言った通りだったから......私の気持ちを知ってて今日純とデートなんて出来ない....だからウソをついたと....私は気にしないでデートに行くように言ったが茉莉菜は聞いてくれなかった......電話が繋がらないのは本当で、デートに行けない事を純に伝えて欲しい......茉莉菜がデートに行く事はないから、このままでは純が待ちぼうけする事になると......だから私は仕方なくその事を純に伝えるために......ううん......茉莉菜に
なりすまして純とデートするために逢いに行ったのだった......茉莉菜はその事に気づいていた......日記にそう書かれていた......私の様子から想像出来たと......純と結ばれた事まではわからなかったと思うが......

「そうよ......アタシは冷たい女よ......」
私はまたウソをついた。本当は純に許して欲しかった......もしかして泣いて許しを請うたら、許してくれたかもしれない....でもそんな事は出来なかった....あの日、茉莉菜がどんな気持ちでいたか......そう思うと....そんな事出来るわけなかった......今日、この場所を選んだのは......この場所で全てを打ち明けたのは......茉莉菜の気持ちに応えるため......例え純と別れる事になっても......それだけの事をしたのだから......
「最低の女だな!お前は!」
純はそう言って立ち去って行った......私は純の後ろ姿を黙って見つめていた......


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