雪苺娘、いかがですか?-3
ジャムだけを残したテーブルにラクシュを押し倒し、アーウェンは自分もエプロンとシャツを脱いで上半身だけ裸になる。
瓶の蓋をあけて指を三本突っ込み、赤い熟した苺を煮詰めたジャムをたっぷりと掬い取った。
「クロッカスさんの言ったのとは、ちょっと違いますけど……動かないでくださいね」
美味そうでたまらない獲物を見下ろして、アーウェンは舌なめずりをする。
赤くてらてらと光る甘い粘液を、薄桃色に色づく胸の先端へと塗りつけた。
「んっ」
短く跳ねた声があがる。もう片側にも塗ると、また短い声があがった。
ジャムが少し冷たいのか、塗りつけるたびにラクシュがビクビクと跳ねるのを無視して、肩やわき腹も赤く彩っていく。
「ラクシュさんは肌も髪も雪みたいに白いから、赤がすごく綺麗に映えますよ」
「ん……ベタベタ、する」
ラクシュが首を少し持ち上げ、ジャムだらけになった自分の上半身を眺めた。その唇にも、ジャムを乗せた指を押し付ける。
「あとで俺が綺麗にしますから……ラクシュさん、こっちを舐めてください」
「ん……」
唇が薄く開かれ、桃色の舌がチロチロと指を這う。くすぐったいような感触が走り、アーウェンは揃えた指を暖かな口内へ押し込んだ。
「ん、ん、ん……」
口腔をかき回されながら、ラクシュは熱心に突きこまれた指をしゃぶる。柔らかい舌の感触や、綺麗に並んだ歯列をなぞるのを散々楽しみ、アーウェンはようやく指を引き抜いた。
「美味しかったですか? 甘いの、好きですよね?」
荒い息をついているラクシュの上に身をかがめ、唇を合わせる。舌を差込み、苺ジャムの甘ずっぱさが残る口腔をむしゃぶった。
ジャムでぬめる乳首をつまんでクニクニと弄れば、ラクシュの喉奥から甘い呻きが聞こえる。
「こっちも美味しそうです。食べたい……」
甘く味付けされた乳首を口に含み、思うさま舐めしゃぶった。苺の甘酸っぱさと砂糖の甘さが、今度はもっと強く舌に広がり、口の中に細かな種の感触が混ざる。
硬く尖った乳首を吸い、なだらかな曲線を描く柔らかな乳房に垂れている赤い粘液も、丁寧に舐め採っていく。
ラクシュの白い肩や首筋へも舌を這わせ、アーウェンは自分で塗りつけた赤を舐め続けた。
舌が痺れて味覚が鈍くなるほど甘い。
ジャムに、肌の甘みまで追加されているような気がする。
「ん、あ、あ、ぅ」
ラクシュの手が伸びてきて、髪を軽く掴まれた。押し付けているのか剥がそうとしているのか、よくわからないまま、白い手はアーウェンの髪をぐしゃぐしゃかき回す。
アーウェンはまた瓶へ指を突っ込み、まだ残っているジャムを掬い取った。今度は閉じた足の間へと手を伸ばしていく。
「あ、ん……ん」
「こっちはもう、ラクシュさんのが溢れてますね。混ぜてもいいですか?」
小さな逆三角形の隙間に指をねじこみ、秘所の花奥からあふれ出していた透明な蜜に、苺ジャムを混ぜていく。
花芽を弄り、表面の花弁へ塗りつけていくと、卑猥な粘着音が響いた。
ラクシュは甘い喘ぎをひっきりなしに零しながら、食卓の上で裸身をくねらせる。
十分に塗りつけてから両膝の裏に手をかけて、大きく脚を開かせた。テーブルはアーウェンの腰より少し低く、床に膝をついて薄い赤に染まった秘所へ口をつけた。
「く、ふ……」
ラクシュの顔は見えないが、荒い呼吸音と、鼻に抜けた甘ったるい声が聞こえる。なめ続けてジャムの赤がすっかりなくなっても、花奥からは蜜が絶え間なく溢れてくる。
アーウェンは手の甲で口元をぬぐってから、立ち上がった。
頬を濃い桜色に染めて、ぼんやりと虚空をみつめているラクシュに覆いかぶさり、涙の筋が伝っている熱い頬へ口付ける。
「あ」
潤んだ赤い瞳が、アーウェンへ向けられた。
半開きの口元からは、荒い呼吸がひっきりなしに零れ落ち、眼差しは背筋が震えるほどの妖艶さを帯びていて、アーウェンは思わず息を呑む。
「……挿れていいですか?」
ラクシュの耳元に口を寄せて、掠れた声で尋ねたが、ただこれからの行為を口にしただけで、返事を待つ気などなかった。
痛いほど張り詰めていた自身を取り出し、蕩けきった箇所へ押し当てる。
「っ」
ビクリと、ラクシュが震えた。
「あ……だ、め……っ!!!」
悲鳴のように叫ばれた時には、すでにアーウェンは引きかけた柳腰を掴み、熱い胎内へ一息に突き入れていた。
アーウェンを咥えこんだ蜜道はこれ以上ないほど熱く濡れそぼっていて、柔肉がひくつきながら雄をしめつける。