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Q氏のハレム
【SF 官能小説】

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招かれざる客-1

概して温暖な地中海の孤島に作られたQ氏の宮殿にはアクシデントなど皆無のように思われた。島中に侵入者を感知するセンサーと監視カメラが設置されていたが、今までアラームが作動したためしがなかった。 ある深夜、イオナとイブの部屋に警報のサインが現れた。すぐにセキュリティ担当の平民が報告に現れた。侵入者が現れたようです。この夜は珍しい嵐の夜だった、激しい風雨でカメラが捕らえた映像では男が海岸に倒れている様子が映されていた。温度センサーが反応しているので気を失っているようであった。すぐに、捜索隊を編成して確保に向かわせた。このようなときの為に、ライフルを扱える平民を訓練していた。イオナとイブも戦闘訓練は受けている。その男は武器は持っておらず、スーツ姿であった。顔と背中に打撲を負っており、手首、足首にはロープ痕があった。擦り傷が囚われの身であったことを物語っていた。しかし、「スーツ姿とは、、。」イオナは不審に思った。医務室に運び、衣類を脱がせ、体を拭いてやり、ベッドに横たえた。世話係になった二人の平民女はこのハンサムな男の一物に目を輝かせた。これは厄介なことになりそうだとイオナとイブは顔を見合わせた。夜が明け12時ごろに男は目覚めた。監視モニターに気づいた男は手を振っていた。世話係から知らせを受けイオナとイブは護衛を伴って医務室に向かった。仲へはイオナとイブだけで入り護衛は外で待たせた。「てっきり私は死んだと思っていました。目が覚めてもしばらくは生きている実感がしなかったですよ。兎に角、助けていただいてありがとう。私はバスケスと言います。」「バスケスさん、私はイオナ、こっちがイブです。お元気そうでなによりでしたわ、、、。」「こんな美しい女性達に助けられるなら、漂流も悪くない、、、。」にっこりと人懐こい笑顔でバズケスは微笑んだ。イオナは微笑み返したが、警戒は解いていなかった。この手の男に隙は禁物であった。「で、バスケスさん、当たり前のことを伺いたいのですが、、、、。」ジェームズはイオナをさえぎり、「私は漁師で、悪天候をおして漁に出たのがいけなかった。船から投げ出されてしまってね、、、。」「スーツで漁をするなんて礼儀正しいお方なんですね。フフフ、、。」イブが口を開いた。「あー、、なんていうかそのう、、いとこの結婚式の帰りだったんだ。」「ギリシャ語がお上手だけど、この周辺の訛りがないですわ。きっとイングランドで仕込まれたのでしょう、、。」「仕込まれたか、、、降参だね、、。君たちには、どうせ私の素性を突き止めるだけのツテはあるのだろう。でも私には君たちを知るて手立てがない、、、。敵か見方かも分からない。もし殺されるのであれば、その前に天国に来たようなものだから思い出を作らせて欲しいもんだが、、。」窓から覗いている平民達の方をチラと見た。お付の平民がイオナの元に書類を持ってきた。「イブ、すぐにアクセスして!」「MI6のジェームズ・ボンド、、。アンカラで死亡とあるわ。」イブがファイルを見つけた。「なら、あなたは幽霊ね。幽霊が死んでも誰も困らない。あなた以外はね。」イオナが意地悪く言い放った。「私は死ぬときは腹上死と決めてるんだ。多分ここならそれが果たせそうな気がするのだけれど。」「その話は聞かなかったことにしましょう。兎に角、食事を持ってこさせるからまた後で合いましょう。」見張りに「絶対、彼を外に出さないように、中に入ってもいけないわよ。」とイオナは言いつけて王に連絡のため事務室に向かった。


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