サキュバス・ネスト-2
1
ふたなりだと、受付で正直に明かしたのがまずかったのか。
後から来た人がどんどん店内に吸い込まれていくのを横目に、待つこと1時間と少し。
――通されたのは、すごく豪華な部屋だった。
田舎育ちの私にはよく分からないけど、とにかく高そうな家具や調度。ベッドなんて、天蓋つきのキングサイズだ。
「ごめんなさいね、お待たせして。」
呆然と部屋をながめる私に、声がかけられる。高そうな椅子に、綺麗な女の人が腰かけていた。
年は30代前半くらいだろうか。ゆるくウェーブのかかった黒髪に、ワインレッドの口紅がすごくセクシー。豊満な身体を薄いネグリジェだけで包んで、まちがいなくヒワイなのに、なぜか貴婦人みたいな気品を感じさせる女性(ひと)。
「『サキュバス・ネスト』にようこそ――私はサツキ。この店の娼婦兼オーナーをしているわ。」
そう言って、たおやかに微笑む。その笑顔も魅力的で、私はぼぅっと見惚れてしまう。
「・・・あら。本当にごめんなさいね、待たせた挙句に、こんな年増が出てきちゃって。」
そう言うと、今度は舌を出して悪戯っぽく笑む。オトナの魅力であふれているのに、そんな子どもっぽい仕草もなぜか似合ってしまう。私はどぎまぎしながら首を振った。
「ふふっ、ありがとう。王都の指定娼館でも、ふたなりのお客様が来るのは久しぶりだから…男も女もしっかりお相手できる娼婦ってコトで、私が出ることになったの。」
言いつつ、ゆったりと立ち上がる。私に背を向けてネグリジェを脱ぎさって、生まれたままの姿に。
「お待たせした分もふくめて、しっかり‘サービス’させて頂くわ。さ、貴女も脱いで・・・」
仰向けにベッドに倒れこんで、サツキさんが誘ってくる。
その破壊力は、スライムやドラキーなんか目じゃない――ふにゃっと形をくずしたおっぱいが、すごくやわらかそう。今すぐ飛びついて吸いつきたくなるのをガマンして、私はいそいそと服を脱いでいく。
「先に断っておくけれど、こう見えて私、このお店のNo.1なの。だから、ちゃんと覚悟はしておいてね…?」
サツキさんが不敵に笑うのにも気づかず、私は彼女にのしかかる。そのまま、念願のおっぱいを揉みはじめる。
「あらあら、そんな必死になっちゃって。まだおっぱいが恋しい年頃かしら…?」
くすくす笑いながら、サツキさんが言葉で挑発してくる。Lv.1の時ならどぎまぎしただろうけど、私だって経験値を積んでる。あっさり聞き流して、胸を責めつづける。
サツキさんの胸は、私の手からこぼれるくらいに大きい。それを丹念に、パンをこねるみたいにじっくり揉みほぐしていく。でも、まだ乳首には触ってあげない。
「あん…うふふ、上手よ・・・。」
胸を好きにさせたまま、私の頭を優しく撫でて、うっとりと見つめてくるサツキさん――その余裕がちょっと悔しくて、彼女の乳首を少し強めに摘みあげる。
「んぁっ…!」
私の不意打ちに、サツキさんが小さくあえぐ。その吐息が鼻先をかすめて、甘い匂いに頭がくらっとする。
しばらく指でいじってから、口の中へ――軽く吸いながら、ぺろぺろと舌で転がしていく。
「ぁ、ん…あぁ・・・っ」
サツキさんは、されるがままに愛撫を受け入れている。その頬は上気して、声にも艶が混ざりはじめた。
さっきまで頭を撫でていた手がすべり降りて、私の背中を愛撫してくる。触れるか触れないかの繊細なタッチで、背筋や肩甲骨のふちを撫であげられる。ゾクゾクした感触が駆けぬけて、ペニスがぴくんと反応してしまう。
「あ、ぁ、んっ…貴女、本当にまだLv.4…?すごくイイわぁ・・・」
おっぱいをじゅうぶん堪能した私は、身体を下にずらしていく。サツキさんは自分から脚を開いて、秘所をさらけ出した。思わず、生唾を飲みこんでしまう。
「あぁん、ダメよ・・・そんなにまじまじと見つめちゃ…恥ずかしいわ・・・」
サツキさんの毛は濃い――もちろん綺麗に刈りそろえられていて、汚らしさなんて全然ないけれど。
クリトリスは、ちょっと大きめ。アソコからはみ出たビラビラも肉厚で、ぬらぬらして少し黒ずんでいるのが、逆に凄くヒワイで――ココで、今までどれくらいのペニスを悦ばせてきたんだろう…。
「うふふ…そんな必死で見ちゃダメ。勇者さんは、おマンコなんて見慣れてるでしょう…?」
見慣れてる、はずなのに目をそらせない。
まるで、ハイビスカスかオニユリみたい――私を見て、蜜を吸って…って、けばけばしいくらいにアピールして、私を誘(おび)き寄せていく。
「あぁ、そんなに焦らさないで…ねぇ、早く舐めて・・・?」