投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

冬桜
【SM 官能小説】

冬桜の最初へ 冬桜 15 冬桜 17 冬桜の最後へ

(第三章)-2

…ううっ…うぐっ…

ノガミの顔が歪み、声に鳴らない嗚咽が唇から洩れる。女は零れかけた煙草の灰でノガミの
乳首を燻るようになぞると、苦しげにからだを強ばらせた彼は悲痛な呻きをあげる。

…あぐぐっ…うっ、ううっ…


じりじりとノガミの乳首ににじり寄る、火のついた煙草の先端が乳首を炙っていく。

…やめて…私は自分で自分に叫ぶが、私でありながら別人のようなもうひとりの女は、私の
叫びを無視したかのように冷徹な笑みを浮かべている。

胸部から下腹部へゆるやかな窪みを描いたノガミの肉肌に、煙草の先端が微かに触れるくらい
に近づけ、肌の翳りに沿ってゆっくりとなぞっていく。

…うぐっ…ゆ、ゆるしてくれ…あっ…ああっ…

額に汗を滲ませ、熱灰の苦痛に唇を噛みしめたノガミの咽喉がぶるぶると震えながらのけ反る。

妖艶すぎる笑みを浮かべた女は、彼の股間に繁る陰毛の表面を煙草の先端で軽く撫でる。そそ
け立った漆黒の繊毛のむらがりが靡き、煙草の火の熱気を感じた陰毛の毛穴からは、薄い淫汁
のような汗が滲みはじめている。


…あぐっ…ううっ…うっ…

ノガミが苦しげな嗚咽を洩らす。彼の淫毛が煙草の先端に絡まり、チリッチリッと少しずつ焦
げていくと、ペニスの芯がしだいに堅くなり、微かに亀頭をもたげ始める。陰毛を炙られる淫
靡な快感に、彼の締まった裸体はよじれながらも艶めかしく冴えわたっていく。


背筋に悪寒が走るくらい冷徹な笑みを浮かべたもうひとりの私は、やがて火のついた煙草の先
端でじわじわと彼のペニスを責め立てる。

…うぐぐっー、あぅ…うぐっ…

烈しく身悶えしながらも、ノガミの肉体には恍惚とした官能めいたものが漂っていた。包皮に
絡みつく熱灰の苦痛は、彼の中で彷彿とした悦楽となり、ふたたび疼き始めたペニスが勃起と
弛緩を繰り返していた。

屹立したペニスのえらの湿った溝に熱灰がまとわりつき斑模様に包み込んでいく。ぶるぶると
震えるペニスの鈴口からは、まるで疼きが溶けだしたような透明の分泌液が、雁首の皮膚の表
面に滲む。

煙草の煙が希薄な空気の蠢きにゆらめき、不気味なほどにノガミの性器を妖しく曇らせていた。
悶えるノガミの嗚咽と同時に、裸体を拘束した革枷がギシギシと軋む。火のついた煙草の先端
で執拗にペニスを燻られる彼は、白い太腿を女のようにすり寄せ、腰を悩ましくよじる。

…やめて… お願い…やめてー

私はまるで自分が責め立てられているかのように叫んだ。身を切るように叫んでいるというの
に私の肉洞は、どこからともなく湧き上がってきた疼きでふるふると弛緩を繰り返し、蜜汁を
ぬらりと含み始めていた。


部屋の壁に映った女の影がふっと揺れる。その瞬間、女がノガミのペニスの上にかざした煙草の
先端から、燻る火種を含んだ熱灰の塊がはらりとこぼれ、ノガミの勃起した亀頭の鈴口に纏わり
ついたのだった。

…あぐぐっーっ…

一瞬、ノガミが獣じみた嗚咽をあげると、彼の裸体が激しくのけ反り、灰で赤黒く染まったペ
ニスの芯が漲るように脈打ち、どくどくと白濁液を放出したのだった…。




冬桜の最初へ 冬桜 15 冬桜 17 冬桜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前