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噂をすれば恋
【女性向け 官能小説】

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-6


「かねこ・・・っさん。山梨から?」
「うん。こいつに呼ばれた」

と走ってきたのか肩で息をしながら加藤さんを指差す。

「真樹が大変だからすぐ来い。って。
本社の第4にいるから2時間で来い。って
電車だって車だって2時間じゃ来れねぇのに無理言いやがって」

何も問題は解決してないのに、私のために急いできてくれた金子さんに
安心感でまた涙が出る。

私のために来たの?

「お前、車?」

のんびり森川さんが聞けば

「いや。この気持で安全に運転する保証が出来ないから電車」
「へぇ、さすが」
「でも、少しでも早くつきたくて、電車の車両は1号車に乗ってきた」

「・・・・」
「・・・・」
「・・・・」

金子さんの発言に私たち3人は押し黙った。

「理系の発言じゃね〜な!」
加藤さんが大声で笑えば

「おまっ。この会社大丈夫かよ!こいつが開発部かよ!」
と森川さんも大笑いした。

私も涙が引っ込んだ。

「んで?笑いモンにするために呼んだわけ?」
ちょっぴりふてくされて金子さんが言えば

「金子、お前自分の事情ちゃんと山口さんに言った?」
と森川さんが笑いをこらえきれないまま言う。

「言ってないけど。真樹、噂知ってるって言ってたよな?」

「その噂がどうも違う噂で流れているらしい」

加藤さんがにやりと笑った。





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