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変容
【教師 官能小説】

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変心-22

「ハァ、ハァ。」

 上唇を伝って口内に流れ込む精液を気にもかけず、大きく息をつく恵は、すでに体力の大半を失っている。インターバルを置けばもう一度はできそうだが…。

“まあ、無理だろうな。”

 何日もまともな食事を取らず、運動もしていない。筋は萎縮し、循環器の機能は衰え、基礎体力は低下しているはずだ。睡眠で一時的に回復しても焼け石に水というものだ。

“お前はもう、口だけで3カウントを稼ぐことはできないんだよ。”

 実際は数時間かければ可能かもしれないが、男はそんな時間を与える気はさらさら無かった。何故なら、『口だけで3回は無理』という認識が次の段階の呼び水となるからだ。

 男の誘導通り、恵は口でのカウント稼ぎに限界を感じている。ここで新たなカウント獲得法を提示することで、男は恵の調教をもう一段先に進めるつもりでいた。

“その為には、口では無理なことをもう一度痛感させないとな。”

 男は肩で息をする恵に声をかけた。

「今日は終わりにするか?」

 恵は即座に首を振った。

 何としてでももう一回射精させて、品数を増やして体力を取り戻さなければならない。でなければ結局ジリ貧だ。
 昨日は久々に満腹になるまで食べて、楽な姿勢で深く眠れた。おかげで今日は体力、気力共に最近では一番ある。今日を逃すと、多分もうチャンスは巡ってこない。
 是が非でももう一度口で射精させなければならなかった。

「もう一度…させて下さい。」

 男は無言だ。
 恵は昨日のことを思い出した。慌てて言い直す。

「もう一度、フェラチオさせて下さい。」

 男の返答は許可でも拒否でもなかった。

「『チンポをしゃぶらせて下さい』だ。」

「!!」

 あまりに卑猥な言葉に恵は絶句した。
 いくら何でもそんな台詞は口にできない。いや、したくない。しかし…。

 短いながらも激しい葛藤の末、恵は生まれて初めてその単語を口にした。

「…チン…ポを…しゃぶらせて…くだ…さい。」

 男は承認の言葉を発することもなく、両足を開いてベッドに仰向けになった。
 恵はベッドに上がり、男の両足の間に身を置いて、前のめりになって陰茎を口にくわえた。しかし、その姿勢は先のフェラチオの時より、さらにバランスを取るのが難しく、開始後すぐに腹筋と頸部の筋が悲鳴を上げ始めた。
 仕方なく口を離し、男の下腹部を枕に、顔を横向きにしたうつぶせの姿勢で陰茎を舐める恵だったが、そんな程度の刺激では、男の肉棒はピクリともしない。だらりと垂れ、一向に大きくなるそぶりを見せない陰茎を、それでも恵は必死に舐め続けた。


 実に1時間。
 恵は男のチンポを舐め続けたが、それは一定以上の大きさにはならなかった。


「どうする?俺がお前の口を使うか?」

 ヨダレで顔中をベトベトにした恵に向かって男は声をかけた。
 恵の舌はもう感覚が無く、まともにしゃべることもできない。恵は首を振って否定の意志を伝えた。イラマチオはもうイヤだ。

「じゃあ、今日はこれまでだな。」

 男が下半身に覆い被さる恵を引き剥がそうと、肩に手をかけた時…

 恵はとうとう禁断の扉を開けた…恵自身の手で。


「へっくふひてふらさい。」


 その声は非常に不明瞭で大きくもなかったが、確かに恵の口から発せられた。

 『セックスして下さい』

 恵は肉便器への階段を自らの足で登ってしまった事に気づいてはいなかった。


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