sweet confectionery-4
「・・・すみません。僕、嘘吐いてました。」
困ったように笑う彼。
「え?」
「本当は、甘いもの得意じゃないんです。」
「え?」
「あなたに近づく為に、試食に立候補したんです。」
ちっとも気付かなかった。
「・・・じゃあ、無理して食べてくれていたんですか?」
嬉しいけど、あの美味しいそうに食べている姿が演技だなんて、少なからずショック。
「いえ・・・好きな人が作ったものは何でも美味しいですから。」
そう言って幸せそうに彼は笑った。
〜Fin〜