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少女剣客琴音
【歴史物 官能小説】

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試合前-3


いよいよ御前試合が近づくと2人は実戦さながらに立会いの稽古を始めた。
それは裏山に出て野山を駆けながら戦う激しい動きの稽古だった。
寸止めにしようとしても勢い良く当てることもしばしばで服を脱げば痣だらけになる程だった。
初めは松蔵が腕が優っていたが、次第に琴音が追いついて来た。
「琴音殿、剣がぎりぎり何処を狙っているのかを見極めよ。そうすれば拙者にも負けない腕になる」
「それでは嫌じゃ。負けないのではなく、兄弟子にも勝たねば意味がない」
「どこまで欲が深いのだ。そうはやすやすと勝たせぬぞ」
その稽古を見れば鬼神も避けて通るほどの勢いで木刀が唸り気合が空気を引き裂き突風のように走り抜ける様だった。
そしていよいよ御前試合の日がやって来た。  

  


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