投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

秘密
【女性向け 官能小説】

秘密の最初へ 秘密 4 秘密 6 秘密の最後へ

秘密-5

 三十年後のある日ある時・・・。
耕司の回想・・・
 お蔭様で、娘一人に息子二人、俗に言う一姫二太郎に恵まれまして、平和な家族を築いてきました。瓢箪から駒・・・というか、思わぬことが重なって、まあ結果的には愛子と結ばれて、僕は大変に幸せです。
 ただ、最初のコンドームの件は、絶対に愛子には秘密です。あの思い込みの強い女が、神聖な契りの夜にコンドームを使ったと知ったら、どんなに心が傷付くか、考えても見てください。

愛子の回想・・・
 私は上京して、叔母の家で、初めて耕司さんを見かけた時から、想い染めていました。耕司さんのお父さんが(耕司の嫁にならんか)と言った時は、天にも昇る思いで、(はい)と心の中でつぶやいてしまいました。でも、それはお父さんの軽口で、耕司さんの知らないことだと知って、その夜は、布団の中で泣き明かしました。
 
 国元から見合いの話があったとき、思い切って叔母から耕司さんの気持ちを聞いてもらいました。返事はノーでしたが、耕司さんには決めた女性がいないようだと分かりましたので、行動を起こしました。
 これはここだけの話ですけれど、耕司さんの会社からの帰りを待ち伏せして、偶然に会ったよう顔をして話しかけ、食事に誘うことに成功しました。それから後のことは、皆さんご存知の通りです。
 えっ、想像妊娠も、芝居だったのかって?いえ、そんなことはありません。何せ、私は思い込みの強い女ですから、当然ありうることでしょう?
 結婚して、すぐに味を覚えてしまい、思わず知らず腰を使って、慌てたことはあります。耕司さんには、妊娠しているから、深く入れないでと言っておきながら、これはまずいですよね。
 でもあの夜以来、耕司さんは私を深く、それはそれは、深く深く愛してくれています。
 お惚気みたいになってしまい、すみません。今、お話したことは、耕司さんには、絶対に内緒にしてくださいな。
終わり


秘密の最初へ 秘密 4 秘密 6 秘密の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前