千年メダル-7
次にレジ袋からプレミアムロールケーキを三つ、その横に置き、更には真新しいマルボロの包みを剥がすと、それをくわえて火を点けた。
「この甘いのは芽衣子の大好物だったんだ。
んで、マルボロは茂の吸ってたタバコ。俺ね、ホントはセブンスター吸ってたんだ」
その言葉に、以前二人で飲みに行った時のことを思い出して、思わず目を丸く見開いてしまった。
何気なく久留米さんがマルボロを吸ってたことに触れたら、少し挙動不審になってたっけ。
きっと芽衣子さんだけじゃなく、茂さんのこともずっとずっと想っていたんだろうね。
そして、久留米さんはそっと両手を合わせて頭を下げる。
菩提を弔う彼の姿を見て、あたしもそれにならって同じく両手を合わせて目を閉じた。