禁断の関係-6
「待って?‥‥その、二人だけの秘密だよ?」
まり子は呟いた。振り返った賢太郎は優しく微笑みコクリと首を縦に振る。そして部屋を出て行った。
「ただいま〜」
一階で玄関が開いたのはその直後だった。まり子と賢太郎はそれぞれの部屋で慌てて着替えを始めた。ボンヤリした頭が一気に現実へと戻ってくる。
「ふぅっ‥‥」
危うく両親に見つかるところだった。まり子はふと思い出す。賢太郎の涙を‥‥結んでしまった禁断の関係‥‥。
でも、後悔なんてしていない‥‥。
完