〈哀肉獣・喜多川景子〉-11
『貴女の乳輪って麻里子のに似てるわあ……この乳輪の小さい“粒”を数えてあげようかしら?……一つ…二つ……もう、数が増えちゃったぁ〜』
「ふざけ…んなよぉッ!!やめろッ!!このぉッ!!!」
両脚の、しかも膝と足首を固定されている為、上半身は殆ど捻れず、タムルの指先は両の乳首から外れはしない。
否定されながら愛される胸の尖端は、八代との時よりも悔しさに膨れ、乳輪はブツブツと形を変え、乳首は怒りに膨れ上がった。
「あぎ…ッ!!……いつまで弄くってんだよぉッ!!」
涙はボロボロと零れ始め、塗られたままだったマスカラが溶け出した黒い涙で、振り乱す顔は汚れていく。
そんな黒い涙雨をいくら振り撒いたところで、擽られる乳輪と弾かれる乳首の嫌悪感からは逃れられない。
『なあに?腰なんか振っちゃって、もう我慢出来ないの?』
「やあぁッ!!やめろッやめろぉ!!」
頭頂部で吊られた上半身は、思うようには動かせない。
しかし、その棒立ちの真ん中にあたる腰なら、他の部位より激しく動かす事が出来る。
ただの抗い……だがそれは、胸の敏感な部分を弄ばれて、腰をくねらせて悶える淫らな媚態に見える……いくら涙を振り撒こうが、いくら泣き叫んで見せようが、それすらも咽び泣いて悦びを表現する、下劣な牝にしか見えないのだ。
『こうしてくっついてると……貴女の身体の反応を直に感じるの……あ!今ピクッて……今度はビクビクしちゃってる……恥ずかしいわねえ?』
「やめ…てぇッ!!やあぁぁ!!!」
タムルは邪魔なブラジャーのカップを裏返すと、両手で小さな胸肉を掬い上げ、細やかな弾力を味わいながら、硬く勃起してしまった敏感な乳首と乳輪を優しくゆっくりと撫で回した。
『ウフン……乳輪も感じちゃうの?このブツブツを指先で撫で撫でするだけで……?ほら、ビクンビクンしちゃって、もう可愛い〜……』
「き、気持ち悪いのよッ!!離せえッ!!離せよぉ!!!」
しっかりと抱きしめたタムルは、景子の耳元で吐息混じりの卑猥な台詞を吐き、しつこく乳首を擽り続けた。
乳輪の突起物はクッキリと浮き出し、乳首は小さな胸肉とは釣り合わぬ程に大きく膨れた。
悪戯な指先は乳首を軽く摘むと、男性の自慰のように扱き始め、もっと大きくなれと刺激を強めていった。
「あ"〜〜〜ッ!!嫌あぁぁ!!!」
裏返った悲鳴が鳴り響く……その長い叫びには、思わず漏れそうになる吐息を隠す意味合いが込められていた……タムルの指技は、経験豊富な景子にも、未だ感じた事のない“刺激”に満ちたもので、その指先が触れた部分に、全ての触覚がそこに集中していくような感覚に襲われていた……。