割り切った身体、割り切れない心-8
「ああっ……、は、あっ……!」
陽介の唇が身体の至るところに触れていく。
ベッドに移動したあたし達は、生まれたまんまの姿で互いの身体にキスをし合っていた。
胸の頂きとか、ヴァギナとか、当たり前に気持ちいい所をまだ攻めてくれなかった陽介は、焦らすように鎖骨の窪みや脇の下、膝の裏とか、爪先なんかに触れるだけ。
でも、こんな風に愛でられた経験がなかったあたしは、これだけでかなり身体を熱く火照らされていた。
スグルですら、こんな丁寧に可愛がってくれたことはない。
あまりに優しい触れ方に、どうにかなりそうだ。
もっと激しくして欲しくて、あたしは自然と脚を開いていた。
「くるみ、どうして欲しい?」
わざとそう聞いてくる陽介の顔はニヤニヤ笑っている。
知ってるくせに、陽介は意地悪だ。
「……もっと、ちゃんと触って……」
「どこを?」
「……わかってるでしょ」
むくれて頬を膨らますあたしに、陽介はまたチュッとキスをしてくれた。
もう、何度目のキスかな。
お互いの身体を愛撫していても、目が合えば必ずキスをしてくれる陽介。
キスをする度にスグルへの想いが、弾けるシャボン玉みたいにパチンと消えていくような気がした。
「んじゃ一緒に気持ちよくなろうぜ」
陽介はそう言って、覆い被さっていた身体を仰向けにした。
「くるみ、お尻こっちに向けな」
仰向け状態の陽介は、そう言って手招きする。
「ん……」
言われた通りにすると、あたしは陽介の顔に跨がるみたいな体勢になって、そのまま前傾する。
目の前には陽介の隆々とそそり勃つぺニスがあって、あたしは無意識の内に生唾を飲み込んでいた。