長屋にて-2
自分の口から出てきた喘ぎ声と、性感帯の刺激でお満はハッとなって目が覚めた。
そして、覚醒したばかりの意識が全身の神経に気が行き渡ると、自分の指が割れ目と乳首に触れている事に気づいた。
(やだ、寝ながら弄ってたんだわ)
眠りながらも、そんな行為をしている淫らな自分にお満は衝撃を受けた。
「ど、どうして…」
そんなお満の疑問に答える声が頭から聞こえた。
【やあん、起きちゃったのう、もう一寸だったのにいいいい】
それは凄く悔しそうな声だった。
「へっ?」
寝起きのお満は一瞬キョトンとなったが、直ぐにそれが誰だか気が付いた。
「母上?母上ですか。ようやく気が付かれたのですね」
【そう、母です】
お敏は少し憮然としながら答えた。
そんな母親の雰囲気を脳内に感じたお満は、お敏が何をしていたのかを瞬時に理解した。お敏がそんな態度を取る理由は一つしか無かった。
「母上〜〜〜、お満が寝ている間に、お満の体を勝手に使ってましたね〜〜〜」
お満は少しきつめの口調でお敏に詰問した。
【てへ、気づいた?】
「止めて下され、お満はクタクタなのですよ」
【やん、もう少しなのよ】
「もう少しも何も、お満は眠くて仕方がありませぬ、ゆっくり寝かせて下され」
【ああん、そんなこと言わないで、もう少し弄らせてよう】
人生観(幽霊観)を変えるような絶頂を経験したお敏は、すっかり性格が変わっていた。あの絶頂を味わえるなら、もう威厳な母親像など全く気にしなかった。
「ああもう、うるさい!お満から出て行きなされ」
眠くて仕方のないお満が我慢できずにそれを念じると、目の前に霧が漂いその中にお敏の姿が現れた。
『やああん、意地悪意地悪意地悪意地悪意地悪意地悪意地悪意地悪意地悪意地悪意地悪意地悪〜』
「うるさ――――い、お満は寝まする」
お満はそう言って頭から布団を被った。
『ようございます、寝たらまた取り憑いてやるんだから。早く寝なされ、ほれほれ』
その言葉を聞いたお満は、ガバッと起きあがった。
「いい加減にしろ―――!」
お満が怒っても、今のお敏は全く気にしない。
『はいはい、いい加減にいたしまするよ。でもその前に一寸だけでいいからお満が弄ってくれませぬか。直ぐに逝くと思うから、そんなに時間が掛らないし、逝ったらしばらく大人しくしてるから。ねっ、ねっ、お願いいたしまする。母にお満の素晴らしい女体を味あわせて下され。ねっ、ねっ』
「うるさいうるさいうるさい―」
お満は耳を塞いだが、お敏の声は押さえた手を突き抜けて、直接お満の鼓膜を刺激した。
「いいじゃないの減るもんじゃなし、ホンの一寸、指1本でいいのですよ。まあ、出来れば2本有ればそれはそれでようございます。あっ、でも、乳先を摘まむ事を考えたら3本は要りまする。ねっ、ねっ、指3本をお願いしまする。1本は気持ちのよい割れ目ちゃんをクチュリと、もう2本は乳先をクリクリっとね。ねええん、お満うううん、お願いいいいん」