悲劇の再開-1
「痛いなぁっ!止めてよっ!」
「わー痛がってる痛がってるーキハハハハハハ」
満月の光る下で、静寂な病室で俺は今、最愛の人に手元にある見舞い用の果物を
ぶつけられている・・
彼女は医師の懸命な治療の結果、再び目を覚ましたのだ・・しかし
目を覚ましたと言う知らせを受け、姉さんが電話を取りその一報を聞きそのまま俺の部屋のドアノフに手を伸ばし、その事実を耳にした俺は今まで手に付けてた宿題のノートや教科書を机から払いのけ、母さんの制止も聞かず気温が今だ低いのにも関わらずジャンパーに腕を通さずそのまま自転車のサドルを、強く踏み見慣れた病院へと向かい病室のドアを乱暴に開け彼女の姿を目にすると確かに上体を起こした樹里奈がそこにいた・・しかし
「わたしは・・一体、!しゅう会いたかったわ!」と言う常識的な第一声は耳に入らず
変わりに返ってきた言葉は
「貴方、だぁれ?・・」