お家断絶の裏で狙われる女体-2
「い、いや、や、やめて下され、お満は叔父上の姪でございますよ、いやあ」
「姪と言っても血のつながりは無い。何の問題があろうか。おおお、乳先がコリコリと硬くなってきたのう」
乳首を探し当てた叔父の指が、それを摘まんでクリクリと廻した。
「いやあああ」
今まで味わった事の無い恐怖と刺激で、お満は声を上げた。
「ば、莫迦、大きな声を出すでない」
慌てた餅右衛門はお満の口を押さえた。
「むううう」
口を押さえられながらも抵抗を続けるお満に、餅右衛門は大人しくなる言葉を吐きかけた。
「静かにせよ。姉弟揃って放り出されたいか」
その言葉にここ以外に行く充ての無いお満は、暴れるのを止めざるを得なかった。
「吉原行きを見かねて、ワシが温情を掛けてやったのを忘れたのか」
確かに手を差し伸べてくれた時は、仏様に出会ったと思った。
「苦界に落ちて幾人の相手をするよりも、ワシに乳を触らせる方が幾ばく良かろう」
そう切り出されれば、お満にはもう抗うことはできなかった。胸を触らせるくらいは我慢するしか無いと思ったお満は、餅右衛門が口を押さえた手をゆっくり外しても、もう声を出さなかった。
「おうおう、可愛いのう。父親はろくでなしであったが、お満は母親のお敏に似て美形よのう。ささ、口を吸うてやろう」
酒臭い叔父の口でお満の可愛い口が塞がれた。息苦しくて仕方が無かったが我慢するしかない。しかし、餅右衛門はそれでは満足しない。舌でお満の唇をこじ開けると、舌を差し込んでお満の歯列を舌でなぞった。
お満の首筋に悪寒が走った。しかしお満はそれを受け入れるしか無かった。しばらく叔父の舌の試練に耐え続けていたが、突然その酒臭い口が離れた。
ホッと息をついたお満だった。しかし、それが新たな試練を迎える一時の間だとは未通女(おぼこ)のお満にはわからなかった。
「さあ、着物を脱げ。このままでは契ることが出来ぬではないか」
「ち、契る…」
今から男女の睦みをすると言われたお満の目は恐怖で見開かれた。そんな姪の様子を楽しみながら、餅右衛門はニタニタと卑猥な笑みを浮かべた。
「脱がぬのか?ならばお満は苦界に落ちて、竿之介は野垂れ死にかのう」
幼い弟の事を出されて、お満は従うしかなかった。
「お、叔父上、行燈を消して下さいませ。このままでは恥ずかしゅうて脱げませぬ」
叔父の相手をする覚悟を決めたお満だったが、流石に明るい中で裸体を晒す事には抵抗があった。
「ひひひ、何を言うか。そなたに選択の余地はない。この灯りの中で脱ぐのじゃ」
「ううう」
身内の非道の言葉にお満は顔を伏せると、肩を震わせながらしゅるしゅると帯を解き始めた。
「おお、良いぞ良いぞ。もっと灯りを当ててやろう」
餅右衛門は部屋に用意していた他の行燈にも火を灯した。
煌々と輝く部屋の中で、色白だったお満の顔が、恥ずかしさの余りに真っ赤に染まった。
「あああ…」
「ほれほれ、早く脱がぬか。脱ぎやすいようにワシが囃子たててやろう」
お満の恥ずかしがりように興奮した餅右衛門は、空き徳利を手に持ち、箸でチンチンと打ちながら軽快な音頭を取った。