幸せな夫婦-3
二人の身体は一つになって大きく揺れ動いた。ぎしぎしと大きなベッドが音を立て始めた。
龍の息も荒くなってきた。二人の全身には汗がびっしりとこびりつき、光っている。
「ま、真雪、真雪っ!」
「龍!」
真雪の中の粘膜が細かく蠕動を始め、包みこんでいた龍のペニスを身体の奥深くまで吸い込んだ。
「あああっ!」
龍は身体をびくんと硬直させた。
龍のものは真雪に強力に締め付けられ、動かすことができなくなった。そしてその全体を熱くぬるぬるした粘膜が包みこんだまま、まるで別の生き物のように緩急織り交ぜながら震え、脈動し、吸い付いた。
「ま、真雪っ! だ、だめ、だめっ! ああああ!」龍は大きく喘いだ。
龍の絶頂感は最高になっていたが、何故かいつまでも射精の反射が起こらなかった。いつしか龍の目には涙が浮かび、額や首筋からは脂汗がしたたり落ち始めた。
「りゅ、龍、まだだよ、まだイかせないから」真雪も大きく息をしながら背中に回した腕に力を込めた。
「ごめんなさい! 真雪、真雪っ! も、もう限界だ! イ、イかせて、イかせて下さいっ! ぐああああーっ!」
龍はその中心を固定されたまま、身体をうねらせて激しくのたうち回っていた。
「ごめんなさい、ごめんなさい! 許してっ!」
「龍っ! イってっ!」
出し抜けに真雪が叫んだ。
ガタン!
ベッドが大きな音を立てて跳ねた。
「ぐううーっ!」
龍の身体が大きく仰け反り、びくびくと痙攣を始めた。
びゅくっ……
「ぐあああー! ああああーっ!」
びゅるびゅるびゅるっ! びゅびゅっ!
龍の激しい射精と共に、二人の身体は同じようなリズムで跳ね上がり、振動し、波打った。
いつまでも全身を脈動させている龍の後頭部に手を当てて自分に押し付けながら、真雪は強く龍の口を吸った。
んっ! んっ! んんっ! 龍は腰の脈動に合わせて何度も喉元で呻き、熱い息を真雪の口の中に送り込んだ。