〈終着点〉-16
『……あの〜…私にも……だ、誰か…ヤラせてくれませんかねぇ?』
揉み手をしながら腰を下げ、ヘラヘラと作り笑顔を浮かべている。
タムルには“お願い”が通用しないのは、前回で分かっていた。
ならば付き合いの長いサロトにお願いするしかない。
出来る事なら春奈が良いが、別に奈和でも構わない。
美少女を欲する専務の肉棒は、プライドを捨て去る事すら意に介さなかった。
『……随分と他人行儀ではないか?今夜の夕食後にワシの部屋に来い。一緒に楽しもうではないか』
本物の、未来の花嫁の絶望の悲鳴を聞きながら、二人の鬼畜は不気味な笑いを見せた。
せっかく生け捕りにした獲物なら、活きの良いままに喰いたいもの。
サロトと専務の背中には、静香の悲鳴が浴びせられた……その便器の奏でるメロディーは、実に心地好く大地に染みていく……。
《終り》