妹と-2
指先を軽く入れて中をほぐしていく。前の2人にはこんなことしてあげなかったので、ずいぶん余裕が出てきたものだなと心中で笑う。
まだ奈緒子に反応はない。異物感しか感じてないだろう。
まだ自分は男のものを受け入れたことがないのに、早くも3人目に挿入しようとしていることもまたおかしな話だ。
クリトリスを触るときも努めて優しくした。まだ刺激に慣れていないだろうから。奈緒子の息が熱を帯び始め、女の性が芽生えていくのを生々しく感じ取れる。
「お姉ちゃん、気持ちいい……」
「そっか。うれしい」
こんな歳の子のでもちゃんと濡れることに感心した。セックスをする準備ができているんだ。
「指、深く入れるからね」
「あっ、お姉ちゃんっ……!」
少し思い切って突っ込んだ。痛いかと訊ねたら大丈夫と答えられたので、そのまま抜き差しをしてみる。
「ふあっ、んっ、気持ちいい、よぉ……」
切ない声に私の指の動きはさらに速くなる。もっとこの愛らしい声を聞きたい。
「いっぱい声出していいからね……」
「あんっ、あんっ、お姉ちゃん、すごい、ああっ……!」
「かわいい。奈緒子すっごくかわいいよ……もっとかわいいとこ見せて……」
「おねえ、ちゃん、わたし、おかしく、あっ、だめ、なんか来る、来ちゃう……!」
奈緒子ががくがくと腰を震わせた。指だけでイってしまったようだ。華奢な体がけいれんする様子はなんとも艶めかしかった。
「はぁ……はぁ……お姉ちゃん……頭真っ白になっちゃった……」
「一番気持ちよくなるとそうなるんだよ……もっとそうなりたいよね……」
奈緒子の股を指で広げる。そして男性器をぴったり触れさせ、ゆっくり腰を沈めていった。
「うう、ああっ……お姉ちゃん……!」
「ごめんね、痛い? でも我慢して……」
「痛くないけど……辛い……」
優しくしてあげたいけど、私の体はそう動いてくれない。奈緒子のうめき声を無視して強引に根本まで男根を埋めた。
「うああっ……お姉ちゃん、お姉ちゃん……!」
ぎゅうぎゅうに締め付けてくるので気を抜くとすぐに射精してしまいそうだ。図らずも私の動きが止まってお互いに落ち着く時間が訪れた。
「ごめんね。お姉ちゃんこんなことして……苦しいよね」
すべすべの頬を撫でる。奈緒子は潤んだ瞳でこちらを見上げている。
「ううん……さっきみたいにぐーって気持ちいいのが来るならいいよ……」
私はゆっくりと腰を動かした。奈緒子の中を少しずつ開拓していく。奈緒子の中を私のものの形にしていく。
「奈緒子……お姉ちゃんも、気持ちいい……」
「お姉ちゃん……すごくえっちだよ……」
奈緒子の小さな体を抱きしめ、私の愛をぶつける。それに応えるように奈緒子が甘い声を漏らす。
「ごめんね奈緒子。こんなおかしなお姉ちゃんでごめんね……!」
「いいのっ、あんっ、気持ちいいから、いいのっ……もっと、お姉ちゃん、もっと……!」
「奈緒子、好き、お姉ちゃん奈緒子のこと大好き……!」
「私も好き! お姉ちゃんのこと大好き……!」
狂ったように奈緒子の体を突き続け、しばらくして私は奈緒子の中で果てた。
どくんどくんと精液を小さなお腹に注ぐ。気持ちよかった。愛おしかった。
「奈緒子……気持ちよかったよ……奈緒子は?」
「私も……お姉ちゃんのおかげでうんと気持ちよかった……」
つながったまましばらく抱き合って、その後お風呂に入った。今度は奈緒子の体を洗ってあげた。変な気を起こすことなく、丁寧にしてあげた。
翌朝、起きたら男性器はなくなっていた。
このみに電話したら「出し尽くしたんだじゃないの?」とのことだった。それが正解かなんてわからないけど、それで納得しておこう。
月曜日に中原さんにも報告した。「ずるいわ……あんな刺激的なことをしておいて。忘れられなくなっちゃったじゃない」と言われ、もう精神は元通りになっているはずなのにきゅんとした。
あれからこのみや中原さん、奈緒子と性行為することはなかった。みんな妊娠することもなかったし、あれは精液とは似て非なるものだったんだろうか。
ときどき、また男性器が生えてくる妄想をしてしまう。夢にも見てしまう。でももうあの気持ちよくなれる部位は私にない。形容しがたい喪失感に囚われたまま、私はこれまで通りの日常に戻っていった。