触手とおみ足-1
4
不意に、玉座の後ろで、何かが蠢く気配がした。
‘それ’はずりずりと階段を這い下りて、近づくにつれぬらぬら光る不気味な姿を現してきた。
「あとは、このコに搾ってもらいなさい。…まさかこのまま、私に犯してもらえると思っていたのかしら?」
それは、一本の触手だった。ちょうど、私の腕くらいの太さの。
いまや足元で蠢くソレに、私は小さく悲鳴を漏らす。
そんなモノ相手に興奮するはずもなく、恐怖と嫌悪でペニスも萎えてしまう。
「あら…そんなに怖がらなくてもいいのよ…?」
女王が屈みこみ、気持ち悪い触手を無造作につかみ上げて、先端を見せつけてくる。
くぱぁ・・・と、触手が口を開けた。そこはねっとりした液体が大量に糸を引いて、段差やイボイボがびっしり備わっている。
そこに挿入(い)れるのだと理解して、私のペニスがぴくん、と震えた。
「すごいでしょう?色々なモンスター娘の、気持ちいいトコロだけ集めて作ったの…」
触手の‘口’から目をそらせない私に、女王が囁きかけてくる。
「スライムのぐちゅぐちゅジェリーマンコに…ドラゴンの熱くてキツいオマンコ・・・ゴースト族の舌づかいも再現できるし・・・ゴーストのお口とスライムのおまんこを同時に、なんて贅沢も…♪」
私の脳裏に、これまで体験した色んな娘(こ)の感触がよみがえってくる。
どの娘(こ)も最後は逝かせたけど、その何倍も射精(い)かされて、搾りとられた気持ちいい記憶が、どんどんよみがえってきてしまう・・・・。
不意に、股間に快感が走る。
いつの間にか半勃ちになったペニスが、女王の手に包まれていた。
「思い出して興奮したの?イヤラシイ子・・・」
女王の甘い吐息が鼻先に吹きかけられて、私はまた、それを夢中で吸いこんでしまう。
女王の手と吐息に埋もれて、また勃起してしまう・・・・
「ほら頑張って?もう少しで、触手にキスしてもらえるわよ…?」
女王に手を添えられたペニスが、私の意志とは関係なしに起き上がっていく。
女王に向きを調整されて、触手目指してどんどん大きくなってしまう・・・・。
(や…ホントに、触手とキス・・・っ、イヤっ・・・・でも、ナカぐちょぐちょで…イボイボもあんなに・・・)
私は魅入られたように、自分のペニスと触手の‘口’が近づいていくのを、嫌悪と期待の入り混じった目で見つめる。
もう‘私’は完全に立ち上がっているのに、触手の‘口’まであと数センチ届かない。
触手のほうも、入り口あたりをウネウネ蠢かせて誘いはするものの、自分からは覆いかぶさってこない・・・。
(あっ・・・ダメっ・・・・イヤぁ・・・ッ、――はやく、早く‘キテ’よぉ・・・・っ!)
まるで私の心を見透かすみたいに、女王が薄く笑って、触手から手を放す。
「触手にしゃぶられる魔性の快楽――存分に味わいなさい?」
次の瞬間、‘私’は触手に呑み込まれた。
(あっ―――ああああぁぁっ!!♪)
女王の手を放れたとたん、触手が勢いよくペニスに吸いつく。
そのままじゅぼっじゅぼっとピストンされて、私はその場にへたり込んだ。
(あっ!あっ!あっ!ああッ♪スゴイぃぃ…ッ!)
抜けちゃうギリギリまで引き抜かれてから、じゅっぽりと呑みこまれる。ギリギリまで抜いて、またじゅっぽり。
抜いて、入れて、抜いて、入れて――じゅっぽじゅっぽと、ペニスが触手に喰(た)べられつづける。
(アッ…アン…ッ!コレッ、良すぎぃ・・・ッ!!)
あまりの快感に恐怖すら覚えて、私は触手を引っつかむ。そして、力まかせに引き抜こうとする。
(ンンッ!――っ!?)
瞬間、きゅうぅ…と触手の中がせまくなって、吸盤のようにペニスに吸いつく。
そしてそのまま四方からミチミチと吸着して、私の腕力にあらがってきた。
(ふッ…ほぉぉぉぉ・・・・・ッッ♪)
それでもペニスを抜こうとした私は、キュウキュウに密着した触手の内がわ――そこにある無数の段差とイボイボに、いっせいにペニスをなぶられてしまう。
(コリッ、コリッてぇぇっ・・・気持ちいいトコっ、いっぱいこすれてるっ…あっ!?あひぃ・・・っ!)
抜こうとすればするほど、コリコリと弾力にとんだイボイボに、自分からペニスをこすりつけてしまう。
しかもイボイボは内がわ一面にびっしり生えているので、どう動かしてもカリのくぼみとかカサのところとか、気持ちいいトコロをこすられてしまう。
(あっ、んッ・・・!またっ、食べられちゃう・・・っ?!それダメっ…いいトコ、当たってるからぁ・・・っ♪)
少しでも手の力をゆるめると、触手がミチミチと吸い付きながら、根元を目指して侵攻してくる。
そして侵攻された分だけ、また‘私’は段差を越えさせられ、イボイボにイイところをこすられてしまう。
(おね、がいだから…そんな、吸いつかないでぇぇ・・・・っ)
抜いては呑まれ――抜いてはまた呑み込まれる。終わらない快楽の‘綱引き’。
「ふふふ…♪」
不意に、高いところから声がした。
見上げると、女王は階段の6段目、そこに長い脚を組んで腰かけ、私を見下ろしていた。