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Betula grossa
【ラブコメ 官能小説】

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酔ったフリして-11

「えっ?何で裸で?」
私は純君を睨んで
「少年!夜這いに来てそのまま朝まで居続けるなんていい度胸してるな!」
「何言ってるんですか!ここは俺の部屋ですよ!」
「えっ?」
私は部屋を見回して
「少年!酔っ払った私を部屋に連れ込んで....」
純君は私の言葉を遮るように
「一応言っておきますけど....梓さんが酔っ払って俺の部屋に入って来たんですからね!」
「えっ?じゃぁ....こうなったのは......」
「梓さんから誘ってきたんです!覚えていないんですか?」
私は考えるフリをして
「そう言われればそんな気も....」
私は純君から一旦視線を外して
「い..今何時だ?」
「えっ?」
純君は携帯を見て 「7時過ぎですけど......」
「えっ?」
私は慌ててベッドを抜け出して
「シャワーを借りるぞ!」
そう言って私の洋服をかき集めて抱え込んだ。純君はシーツを見つめていた。私は純君の視線の先を見るとそこには破瓜の証が....
「き..気にしなくてもいいぞ!早く捨てたいと思っていたんだから....いやな....ヴァージンだとわかっちゃうとみんな気がひけて....ハハハ....何言ってるんだろうな....とにかくシャワーを借りるぞ!」
私は逃げるように浴室に走った。部屋の造りは私の部屋と一緒で迷う事はなかった......
「ハァ......」
シャワーを浴びながら私は大きなため息をついた。
「大丈夫だったよな....変に思われなかったよな......」
そんな事ばかり考えていた。シャワーを終えて
「よし!」
昨日考えたシュミレーションをもう一度復唱して浴室を出た。
寝室を覗くと純君はまだベッドの上で横になっていた。
「何してるんだ?今日は撮影だろ!早く着替えろ!」
「えっ?あっ!」
純君は慌てて飛び起きた。
「キャッ!」
私は目を背けた。
「えっ?あっ!」
視線を下に落とした純君は慌てて股間を隠した。
「朝から元気だな!」
「こ..これは朝の生理現象で......」
「いいから早くシャワーを浴びて来い!」
「スミマセン!」
純君は慌てて浴室へ走って行った。
「ふぅ......」
私はホッとしたようなため息をついた。



俺がシャワーを浴びて浴室から出て来ると梓さんは電話をかけていた。
「あっ!私!梓!......昨日?別にいいでしょう......えっ?今?今は純君の部屋......」
梓さんの言葉を聞いて俺は固まってしまった。
「ハァ?何バカな事言ってるの!今日は撮影があるって前から言ってたでしょ!だから迎えにきたの!変な想像しないでよ......ところで笑美は?......そう......わかった!じゃぁもう時間だから......うんじゃぁね!」
梓さんは電話を切ると
「純君と何かあったの?って変な想像しないでよ......って間違ってないんだけどね......」
梓さんはそう呟いて苦笑いを浮かべていた。
「何してるんだ?早く準備しろ!」
浴室から出て来た俺に気づいた梓さんはそう声をかけた。
「スミマセン!」
「あっ!カツラを忘れるなよ!」
「えっ?」
「えっ?じゃない!今日のモデルが男だって知らない人もいるんだからな!」
「あっ!そうか......」
俺は慌ててカツラを着けた。


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