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Betula grossa
【ラブコメ 官能小説】

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ライバル宣言?-7

「えっ?何の事?私にチャンスなんてあったかな....」
梓さんは頭を抱えて悩み始めた。
「梓には一生わからないよ!」
香澄さんの冷たい言葉に
「エーッ!何かソンした気分....」
「実際....ソンしているだろ!」
「えっ?そうなのかな?」
「わからないほうが幸せって事もあるからな!ところで少年はどうするんだ?」
「どうするって聞かれても....梓さんが言う通り二人がケンカしてないなら別に....」
「美菜ちゃんも笑美ちゃんもこんな奴を....可哀想に....」
「ちょっと!香澄さんそれどういう事ですか?」
「わからないなら別にいいんだ....」
香澄さんは頭を抱え込んだ。俺は梓さんと顔を見合わせて、お互い不思議そうな顔をした。



「美菜!ご飯よ!」
母に呼ばれたので笑美ちゃんと下に降りた。部屋に入ると父が帰って来ていた。
「お帰りなさい。お父さん。」
「ああ..ただいま....」
父が私達を見た時
「お邪魔してます....三崎笑美です!」
笑美ちゃんが頭を下げた。父は笑顔で
「笑美ちゃん....自分の家だと思ってゆっくりして行ってね!」
そう言った。
「はい!ありがとうございます。」
「そんな所で立ってないで座って!美菜!あんたが勧めないと笑美ちゃんが座れないでしょ!」
母の言葉に
「ゴメン....笑美ちゃん座って!」
「はい!ありがとうございます。」
「遠慮しないでたくさん食べてね!」
食事はいつになく賑やかだった。
「笑美ちゃんはこの前カタログのモデルになってくれた子だよね?」
「はい....そうですけど....」
父の言葉に笑美ちゃんが緊張して答えた。
「あの時のカメラマンに聞かれたんだけど....あの時来ていた背の高い女の子の連絡先を知らない?」
「えっ?」
笑美ちゃんは私の顔を見た。答えてもいいのか迷っているみたいだった。
「お父さん。私達知らないんです....梓さんなら知っていると思うけど....」
「そうか....城崎君に明日聞いてみるよ....」
「あっ....でも....次のカタログにはまだ早いと思うけど....」
「実は....今度雑誌の取材でウチの洋服を使ってもらえる事になって....」
「お父さん!それ本当?すごいじゃない!」
「ああ....撮影は鎌倉で行われるんだが....カメラマンがあの子を使いたいって言うんだ....」
「ねぇ....その撮影見に行っていい?」
「別に構わないよ!」
「いつなの?」
「今度の日曜日だ!」
「今度の日曜日か....ねぇ....笑美ちゃんも一緒に行こうよ!」
「えっ?」
笑美ちゃんは私の言葉に戸惑った表情を浮かべた。
「美菜!我が儘を言わないの!笑美ちゃんが困っているわよ!」
母の言葉に
「いいじゃないの!ねぇ?笑美ちゃん?」
「えっ?私も行きたいけど....でも....」
「それなら一緒に行こうよ!ねっ!お父さんいいでしょう?」
私は父の顔を見た。父は笑顔で
「もちろん構わないよ!私も同行するから一緒に行くか?」
「いいの?」
「ああ!」
父が頷くと、私は笑美ちゃんを見て
「良かったね!笑美ちゃん!」
「うん!ありがとう!美菜お姉ちゃん!」
「あらら..こうして見てると、二人は本当の姉妹のようね!もう一人ぐらい産めば良かったかしら....」
母が笑顔で私達を眺めていた。
「今からでも遅くないぞ!どうだ?今晩?」
「お父さん!!何て事言うのよ!娘の前で!この年齢で妹か弟が出来る身になってよ!それに笑美ちゃんが真っ赤になっているじゃないの!恥ずかしい....」
笑美ちゃんは真っ赤になって下を向いていた。
「美菜!本気にするなよ!冗談だよ冗談!」
父が笑いながら言った。
「笑えない冗談なんて言わないでよ!」
私が文句を言うと
「あら?冗談なの?私は別に構わないけど....」
「お母さん!!」
私達の会話に笑美ちゃんは思わず吹き出していた。


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