体育祭の優勝ご褒美-3
俺と玲奈は任侠コスプレで校庭の半周を駆け抜けて
後に二人のその姿は新聞部の華麗なる編集というなのもとにされて学園内のお似合いカップルの姿と掲載された。
その後、赤組と白組の戦いは後半戦を迎える前の昼食タイムに入り皆が休息するなか俺は女子生徒の渦のなかにいて身動きがとれずにいる。
「おたっくん、あたし達とご飯食べようよ!」
「ちょっとまってよ。私らが先に誘ったのよ!ねっ匠くん」
「ダメよ!あたし達と食べるのよ」
「却下よ、匠くんは私らと一緒に食べるの!」
「いや、みんな落ち着いてよ。・・・ねっ」
『うるさいわよ!おたっくんは黙ってなさい!!』
できれば静かに食べたいしあわよくば玲奈と二人でゆっくり食べたいなぁ。
そういえば玲奈はどうしているのだろうか今日は基本的には学園内の教室に行くのは禁止なっているため校庭の辺りを見回してみた。
すると玲奈は一人で食べている。
生徒会の理名と春、可鈴はそれぞれ各自で体育祭の後半戦へ向けて打ち合わせをしていた。
あの3人は体育祭実行委員会もやっていたらしい。
でも玲奈の周辺近くには男子生徒がいるが玲奈に話しはかけずにいる。なんとも不思議な光景に耐えきれずに俺は周囲の女子生徒を押し避けて玲奈のもとへ駆け寄る
「玲奈。一緒に食べようよ!こっちで」
玲奈の腕を掴み場所移動をする
「ちょっと、匠?待ってよ」
俺の周囲にいた女子生徒は玲奈と食べようとする姿をみて諦め各自で食べ始めた。もちろん男子生徒も同様。
「よし。ここで食べようか」
着いた場所は屋上だ。本当は体育祭中に学園内のなかは禁止だが二人で食べるためだと言い聞かせた。
「ね、匠は何でそこまで私を気にかけてくれるの?付き合って言って彼氏になったから?」
何故、玲奈は分かりきった事を聞くのかを俺は不思議になる。多分さっきの出来事で嫉妬したのかそれとも任侠の玲奈が恐くて断れずに我慢して気を遣っているようにみえたのか俺には憶測がつかなかったけど
ひとつだけはわかることがる。
「玲奈、俺は玲奈が好きだ。それは何にも捕らわれていない姿、ありのままの玲奈を好きなんだ」
「匠・・・・」
「だから、そのさなんて言ったらいいかわからないけど、そういうことだよ。」
「・・・・・」
黙る玲奈は俺に抱きついた。
強く抱きしめている。
体操着の半袖しか着ていない俺の胸元が水に濡れているように冷たくしめった感じがした。
それは玲奈の涙
「・・ちょっ 玲奈?」
「・・・っか。 」
「何?何か言った?」
『・・バカ!バカバカバカバカ!バカアアアアぁぁ』
玲奈は頬を赤くして目のまぶたに涙をためて溢れだして俺の半袖を両手で破れるくらいの力で握りしめる
その理由がわかる気がした。
好きな人が目の前でチヤホヤされるのは誰でも不愉快なるにちがいない。
「・・・ごめん、玲奈」
「・・んうぐっ ぐすん。あなたは私の彼氏でしょ 少しは彼氏の自覚を持ちなさいよね。 バカ」
「うん」
二人は屋上で昼食をすませて体育祭は後半戦へ突入する。