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歪愛
【兄妹相姦 官能小説】

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均衡の崩壊-4

「…うん、わたしも大輔くんのことが好きだよ」
彼女は普段とは違う兄の詰問口調に本能的に恐怖を抱きながらも正直に答えた。
(大輔くんへの思いをごまかすのだけは絶対に嫌)
なんとかして兄にこの思いを分かってもらおうと俯き気味だった顔を上げるとそこには
無表情な兄の端正な顔があった。
「っ…」
いつも絶えず微笑を浮かべている兄の見たこともないような顔に杏樹は本能的な恐怖を感じ、そっと彼の腕をくぐり抜けようした。
しかし隆一がその抵抗を許すはずもなく、背中から力強く抱きしめられる。
「ごめんね、杏樹。俺の愛が足りなかったせいだよね」
(今…『俺って』?)
その一人称の変化に今現在自分を抱きしめている男が果たしていつも接している兄なのかわからなくなる。
杏樹はとにかく離してほしくて身を捩りながら喉から声を絞り出す。
「違うの…隆兄さんが私のことをすごく愛してくれてるのは知ってるの。私も兄さんのこと大好き」
そうでなければどこか違和感を感じながらもあんな行為を続けていたりしない。
全ては兄に自分の愛を示すため。
「じゃあなんであんな男のことを好きになったの?」
次第に彼女をとらえている隆一の腕の力は強くなっていき、その圧迫から逃れるために杏樹は必死になって喉から声を絞り出した。
「兄さんのことは本当に大好きだし大切だよ。…でも大輔くんのことも好きなの。一緒にいたいなって思うの。これっていけないこ―――んんっ!!」
後ろを振り返って兄に確認をとろうとした杏樹の口は隆一の唇によって塞がれてしまった。
「もちろん、いけないことに決まってる。二人の男を同時に愛するなんて…やっぱり杏樹がそんな風になってしまったのは俺のせいだな。普段からもっと俺のこと刻み込んでおけばこんなことにはならなかったのに…ごめんね杏樹」
隆一は苦く笑って杏樹の背中と膝の裏に腕を移動させ、彼女を抱え上げる。
予想だにしなかった浮遊感に杏樹は小さな悲鳴をあげた。
「きゃっ…え、兄さん?」
彼はしっかりとした足取りで自分のベットへと向かっていく。
「杏樹…愛してるんだ。」
彼女をそっとベッドに寝かせ隆一は見ているこちらが悲しくなるほど、苦しそうに眉を寄せて妹を組み敷いた。彼女の白い首筋に口づけ、いくつもの赤い痕を残していく。
(ここで止めないと…)
杏樹はブラウスのボタンを外していく兄の手を止めようと自分の手を重ねるが胸元に口付ける隆一の、自分を見上げる顔があまりにも切なげで、その手をどかすことができない
(止めないとまた繰り返し…でも)
大切な兄、大好きな兄、その兄を傷つけてこんな顔をさせてしまったのは、
(私、か…)
これ以上この人を苦しめることなんてできない。杏樹の手はぱたり、とベッドに沈んだ。
彼女の強ばっていた体から力が抜けたのを感じて、隆一は満足そうな表情を浮かべる。
「杏樹…」
彼の手はいつもより性急に杏樹の体をまさぐり、するりと下着をとりさってしまう。いつもはわざと焦らして中心を避けて愛撫する乳房も、今は既にに立ち上がっている頂きをいじってくる。
「っはぁん…ん」
乳首を隆一の綺麗な指がなぞる度に杏樹の体はびくびくとはねる。自分が与える刺激に素直に喘ぐ彼女に隆一は嬉しそうに目を細め、桜色に色づく先端を口に含んで舌で転がす。
「うっ…ふぅん…」
兄の手は杏樹の細い腰をなでて足の付け根へと伸びていく。
既にシーツを汚すほどにしっとりと潤っている秘所を隠すように彼女はふとももを擦り合わせるが、彼の手はするりとその間に侵入した。
「…すごいね、ぐしょぐしょになってる」
「やだっ」
杏樹はその言葉に真っ赤になって両手を顔の前で交差させた。
「だめだよ。かわいい顔を見せて」
そういうと隆一は片手で杏樹の両手をやんわりとどける。
「それにしても…感じやすい体だね杏樹は」
ねっとりとした割れ目をなぞってから
くりくりと肉芽をいたぶる。
「それはぁっ…に、いさんが…あぁん」
「俺が?何?」
兄は楽しそうに、にやにやとした笑みで先を促す。兄を非難するつもりで言おうとした言葉だったが、逆に彼を喜ばせてしまったと知って杏樹はふいと顔をそらしてシーツに押し付ける。
「かわいい杏樹。でもそんな方を向いていても大丈夫?」
そう言うと隆一は人差し指と中指ずぷりとを杏樹の膣に挿入した。
「あっ!んんっ」
突然の大きな刺激に杏樹は驚いて兄を凝視した。
「ほら、よそ見をしてる暇なんてないんだよ?」
彼はそのまま指でぐりゅぐりゅと内壁をかき回す。
「ふぁんっ…あぁ」
「…うん、これだけほぐれてればいいかな」
そうつぶやくと隆一は唐突に指を引き抜いた。ぬらりと光る愛液がかれの指にまとわりついて糸を引く。
「あっ…」
杏樹はもの足りなさに腰を卑猥に揺らしたが、間を置くことなく指よりも太く固いものによって再び貫かれた。
「あっあんっ!!」
ずぶずぶと入ってくる隆一の男根に与えられる突然の快感に樹の視界は真っ白にはじけた。膣内が吐精を促すようにびくびくと痙攣するのを感じて隆一はすこし驚いたように目を見開いてから意地の悪い笑みを浮かべ、わざと責めるような声を作る。
「もうイったの?」
杏樹は肩で息をしながら恥ずかしさに唇を噛む。
「はぁっ…兄さんがぁ…急ぐからっ」
いつも隆一は余裕があって、ゆったりと杏樹をいたぶりながら時間をかけて行為に及ぶが、今日の彼はいままで見たこともないくらいに焦っているように感じる。
「ごめんね…今日は我慢できない」
かすれた声で色っぽく囁く隆一の声に杏樹の膣は再び彼を締め付けた。
「っく…」
その締めつけに隆一は小さく呻き、ぺろりと赤い舌で唇を舐めてから、再び腰を抽送しはじめる。まだ快感の余韻が引いていない杏樹の体はいつもより敏感になっていた。
「んあっ…だめ…そんなに、したら…すぐまた…っ」


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