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forget-me-not
【女性向け 官能小説】

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ナンパ野郎-4

ベッドの上で呆然と膝立ちになっているススム。


さっきまであんなに隆々といきり立っていた脚の間のペニスもいつの間にかくたりとへたっていて、それがなんだか間抜けで笑えてくる。


「いいってもう。シなくて平気だから。大体そんな縮んじゃったらススムくんだってできないでしょ? あたしもうフェラなんてしたくないし」


「…………」


「そういうわけだから、あたし先にシャワー浴びて帰るね。あ、ホテル代はちゃんとあたしが払うから」


本当ならビタ一文払いたくないとこだけど、期待させといておあずけってのも申し訳ないから、ちょっとした気遣いを見せた。


つーか、数千円ケチって逆恨みされたりしたらたまったもんじゃないし。


そう言ってバスルームに向かおうとすると、ススムは手首をグイッと掴んできた。


「まだ何かあるの?」


冷めた視線を投げ掛けたが、いつの間にか正座の体勢になっていたススムは、それすら気付いていないようで、脚の間のクタリとへたったペニスを一瞥しては、


「あ、えっと……自分で大きくするから大丈夫。……だから、続きをしよう?」


と、言ってソレをそっと握り、慣れた手つきで上下に動かし始めた。


……呆れた。


コイツにはプライドってやつがないのか?


そんな間抜けな男をぼんやり眺める。


陽介なら、こんなみっともない真似しないんだろうなあ。


同じナンパ野郎でも、陽介はがっついてなかったのに。


ススムの間抜けなオナニーをぼんやり眺めながら、あたしは陽介との出逢いを思い出していた。










あれは確か大学一年生のクリスマス前だった。


年末の慌ただしさ、緑と赤のクリスマスカラーで彩られているお店のディスプレイ。


ギラギラしたイルミネーションで街全体がお祭りモードで浮き足立っていた季節。


そんな誰もが忙しそうに歩を進めている中、あたしもそれに倣ってあてもなく街を歩いていた。


用はなくとも、華やかな街並みを歩くだけで気分はウキウキしてくる。


専ら意識は彼氏と過ごすクリスマスのことでいっぱいだった。


どんなカッコしようかな、なんて迷うあたしは、あてのないウインドウショッピングの真っ只中。


そんな時、


「すいませーん」


と、あたしを呼び止める声が背中にかけられた。




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