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想ぃの行方
【青春 恋愛小説】

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想ぃの行方-5

「んあ?何やってんの」

どうしてこうもタイミングよくこの男は現われてくれるのだろう。

「日直の仕事!」

「ふーん」

そして、意味もなく矢田は隣の席に座り込んだ。
………女は度胸。

「日直の仕事と…お礼」

「お礼?」

矢田はぱっと顔をこっちにむけた。うわ…やっぱりまじまじと見るとかっこいい顔してるかも。…………こんなこと素直に思うなんてどうかしてる。
クッキーを手渡すと矢田は今までにない笑顔を見せた。
だけど、そんなかわいい矢田からすぐにいつもの生意気な矢田に戻るのは言うまでもない。

「探し物のお礼?」

「そう」

「それだけ?」

「…そう」

平静を装うので精一杯だった。まったく、世の中はうまくできてる。
ちらっと矢田の方を見ると八重歯を見せて小さく笑っていた。

「あんたって本当、意地悪」

  END


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