淫猥の桜貝 ☆-1
2006年5月31日 水曜日
今日も千章の本当の目的が、磯崎恵利子に気取られる事無く“侵食”は続いている。
繰り返される男の卑劣な行為に、恵利子は軽蔑と嫌悪の感情抑えながら耐えていた。
しかし精神的にはともかく、肉体的な反応は徐々に変化しつつあった。
心とは裏腹に、身体の火照りが止まらないのである。
とりわけ男に玩ばれる下半身には力が入らず、未知の感覚が身体の中心を支配する。
更に悪い事は重なるもので、生理前と言う事もあり刺激に対し一際敏感になってきていた。
少なくても恵利子自身は、そのせいだと思っていた。
ところがその反応は、すでに仕組まれ予想もされていた。
男の指先より解放されてなお、恵利子の花芯は熱を帯び恥かしい位に膨らんでいた。
通学電車から降り駅の改札を抜けて、教室までの僅かな距離を徒歩で移動する間に感じ濡らしてしまう。
膨らんだ花芯が歩くだけで、微妙に下着に擦れ刺激される。
恥かしい事にその刺激で濡れ始めてしまう。
それは教室に着く頃には、下着を汚してしまう程であった。
全身から火照りが引き、落ち着き授業に集中出来る様になるのは、午後になってからであった。
そんな日が繰り返されながら、遂に男の指先の動きに堪えきれずに濡らしてしまう。
生理前で感じ易くなってもいたが、見ず知らずの男の痴漢行為に感じ濡らしている現実に恵利子の羞恥心は限界を超えていた。
(嫌で恥ずかしいのに、何で? 私の身体、どうなっているの?)
もちろん男の指先に媚薬が仕込まれ、日々繰り返し擦り込まれていた事は知らない。
それでも自らの身体の異変に、狼狽えずにはいられなかった。
(私、変態…… なの?)
自問自答を繰り返している間も、下半身は別の生き物の様に疼きが止まらない。
幼い花びらがうっすらと拡き潤い始めると、 恵利子の奥底より“清らかな聖蜜”が湧き出でる。
当然その状況は、指先を通して男の知るところとなる。
すかさず中指先の腹部分が、今までに無いリズムを花芯に伝えはじめ、より深く恵利子を捕える。
身を捩り逃れようと思えば出来る筈なのに今はそれが出来ない。
そこに更に追い打ちがかけられる。
(あっ、入ってくる……)
男の指先が、膣孔入り口に浅くではあるが入ってくる事を感じる。
本来であれば身の毛もよだつ様な感覚のはずなのに、それどころかまるで自ら欲する様により深く導く様に秘肉がまとわり付き収縮する。
ほんの浅くではあるが第一関節まで入ると同時に、添えられた指が花芯を絶妙な角度で捕える。
膣孔入り口付近にある鋭敏な部分と花芯を同時に挟み込むみ刺激され、執拗に舐り続けられる。
(触れられているだけじゃない 入れられ弄られている)
恵利子の顔が羞恥を超えた感情から上気する。
濡らし感じている事を自覚させられながら、“貞操の桜貝”が開かれはじめる。
立っている事さえ辛く感じられる程の止まらない疼き。
(もっと……)
無意識に動かした腰の位置は、より深く男の指先を誘い込む様に咥え込んでいく。
男の指先はまるで、恵利子の心中を見透かし焦らす様に動きを和らげる。
その不条理な指先の動きに、“聖蜜”は浅い膣孔を満たし、太腿をつたう程に溢れ下着を濡らす。
それが繰返されると、恵利子の膝がガクガクと震え初める。
「磯崎恵利子さん、次の駅で降りましょう」
男が耳元で囁いてきた。
恵利子は無意識に、コクリと頷いていた。
初めて聞く脅迫者の声は、意外なまでに穏やかで丁寧な口調であった。
拒む事さえ出来ずに促されるまま降車する。
ひどくぎこちない足取りで、ベンチにたどり着くともたれる様に座り込む。
男は周囲の降車客が消えてから、タイミングを図り販売機で購入した飲み物を差し出す。
それを意外なまでに、自然と受け取り口にしてしまう恵利子。
数分で意識が微睡み始め倦怠感が全身を包み込む。
鉛の様に身体が重く感じられ、立ち上がる事すら気怠く感じられる。
今すぐこの場で横たわり十分な睡眠を得たい。
それでも下半身の疼きが止まらないのが解った。