母と娘-2
健太郎がうっすらと意識を取り戻した時、目の前にさっきの若い娘の白い顔が迫っていた。健太郎は息を呑んだ。
娘は何も言わず、そっと健太郎の唇に自分の唇を押し当てた。
娘が口を離した時、ようやく健太郎は自分がテントの中にいて、しかも何も身につけていないことに気づいた。
「えっ?」
健太郎の頭は混乱し、今の状況がとっさに把握できずにいた。
ここがあの女性に連れてこられたテントの中だ、ということは理解できたが、自分が全裸で、しかも目の前にいる娘も、そのそばにいる母親もその白い肌を全て惜しげもなく曝していることにひどく狼狽していた。
「あ、あなたがたは、いったい!」
健太郎はようやくそれだけ言って、身体を起こした。
「楽しんでいってくださいな」
母親の方がそう言って微笑んだ。
健太郎は焦ってそのテントを出ようとした。しかし、不思議なことにそれは叶わなかった。まるでその狭い空間を見えないバリアが取り囲んでいるかのように、健太郎の身体はテントの薄い布に弾き返された。
「ぼ、僕をどうしようって言うんです?」
健太郎は半ば観念したようにその親子に向き直った。
「ご安心下さい。これはささやかなお礼です」母親が言った。
「お礼?」
「それに、あなたに、もう一つお手伝いしていただきたいことがあるんです」娘が愛らしい顔で微笑んだ。
健太郎はこの異常な状況下でも、その二人の美しい姿の女性が、自分に危害を加えるつもりがないことを、何となくではあるが感じ始めた。
「お手伝い……って?」
二人はその健太郎の問いには答えなかった。
その代わり、母親は健太郎の身体をそっと抱き、足を伸ばして座らせた。
「え? あ、あの……」
健太郎の意識ははっきりしていたが、なぜか身体がまるで鉛を背負っているかのように重く、思うように動かせなくなっていた。
彼は娘が自分の太股に跨り、その秘部を自分の固くなったものに擦りつけ始めるのを拒絶できなかった。
「あ、あの!」
「大丈夫。あなたの心のおもむくままに……」母親がそう言って、健太郎の背後から彼の逞しい胸にその白く細い腕を回した。二つの柔らかく温かいものが彼の背中に押し当てられ、図らずも健太郎の身体は熱を帯び始めた。
「や、やめてください! ぼ、僕にはルナが!」
「何言ってるの? ケン」
「えっ?!」
自分の身体に跨り、首に手を回しているのは春菜だった。だが、左目の下に小さなほくろがある。
「私、ここにいるじゃない」春菜は言い、そしてにっこり笑った。「ケン、さっきみたいに激しくイかせて」
「ル、ルナ!」
「ケンちゃん、あたしも手伝ってあげる」背後の女性の声は夏輝のそれだった。
「えっ? な、夏輝?」健太郎は振り向いた。すると健太郎を背中から抱いていた夏輝が彼の唇に自分のそれを重ね、激しく吸い始めた。
「んんん……、んっ」健太郎はうろたえて呻き声を上げた。
健太郎と夏輝が肩越しに熱烈な口づけを交わしている間に、春菜はいきりたって脈打ち始めた健太郎のペニスに手を掛け、自分の谷間に導いた。そしてゆっくりと中に挿入させ始めた。
「んんんっ!」
健太郎は夏輝に口を塞がれたまま苦しそうに呻いた。
春菜の腰が上下に激しく動き始めた。
健太郎の興奮は否応なしに高まっていく。
背後から伸ばされた夏輝の指が健太郎の両の乳首を捉え、つまんで刺激し始めた。
健太郎の身体中に熱い風が吹き荒れ始めた。
「ケン! イって! お願い、いっぱい出して!」
春菜が叫んだ。
健太郎の身体が大きく震え始めた。
おもむろに夏輝の口が離れた。
「ル、ルナ! 夏輝っ!」健太郎は絶頂を予感して叫んだ。
「ケンちゃん、イって! 春菜の中にいつものようにたくさん出してあげて!」
「イ、イく……、」健太郎の身体の震えがひときわ大きくなった。
「イって! ケン!」
「で、出る、出るっ! ルナ、あああああ!」
「ケン!」
「ケンちゃん!」
「イくっ! ルナ、ルナーっ!」健太郎は仰け反りながら大声で叫んだ。
びゅくびゅくっ! びゅるるるっ!
激しく健太郎の中から沸き上がったその白い精が、勢いよく彼のペニスの先から娘の身体の中に噴き出した。
「ああああああーっ!」