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紅館小話
【ファンタジー 官能小説】

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紅館小話〜湯〜-2

ガシッ!
ここで、お約束の展開になってきた。
ゼロの肩をスーの手がしっかりと掴む。
『私の目の前で他の女に手を出すなんて………良い度胸ね、ゼロ。』
冷たい、もう芯まで凍りそうな笑みを浮かべたスーに睨まれて苦笑するゼロ。
しばらく硬直したのち………
モミモミ………
『や、やっぱりスーちゃんのおっぱいが一番だね♪』
『………言いたいことは………それだけか〜〜〜!!』
両脇をガッチリ持たれ、ゼロは宙高く放り投げられた。
『は、はにゃ〜〜〜!!』
高く………高〜〜〜く。
それは浴槽と同じく木で造られた高い仕切り壁を越えて………
ドッポ〜〜〜ン!!
『わっ! ゼロ!』
男湯に落下したようだ………
『………あ、あんなに高く投げなくても………それに男湯………』
『ま、あっちは紅様だけだから大丈夫でしょ。』
投げたスーは至って冷静で、浴槽から出て体を洗い始めた。
そんなスーを見て、私はこう思っていた。
『スーさん………胸大きい………』
『ん? そうねぇ、まぁ、アルネさんと良い勝負かな?』
言われて見てみるとアルネの方も結構大きい………
『そうかしら……? 別に大きくなりたいと思ったわけでは無いのだけれどね。』
と、見るからに柔らかそうな自分の胸を揉んでいた。
『良いですね………大きい胸………』
ここで、ずっと黙っていたクリスが口を開けた。
『あら? クリスさんとシャナさんは美乳派じゃない。 私からしてみれば小ぶりで可愛いわ。』
『むっ、アルネさんってば、アルネさんのは巨乳で美乳なくせに。
私のは大きいだけだし………』
スーが自分の胸をつついた。 確かにスーには悪いがスーの胸はウエストやヒップから考えると大きすぎてバランスが悪い………
『アルネさん………完璧………』
身長、スリーサイズのバランス、綺麗な金髪。
『私………負けてる気がします。 ………大きくならないかしら………』
『あらあら、シャナさん。 良いこと教えてあげるわ。』
そう言い、アルネはそっと耳打ちをしてきた。
『紅様は、小さめが好きよ♪ 胸も、お尻も♪』
………
『………』
モミモミと自分の胸を揉んでみる。
『………私、このままで良いです。』
私の言葉に皆が一斉に笑いだした。

『あ〜ん、ご主人たま〜♪』
急に男湯からゼロの声が聞こえてきた。
『そこ………もっと〜〜♪』
『えっ……紅様、な、何を?』
きっとゼロがふざけているのだろう。 だが、どうしても心配してしまうのだ。
『ハイちゃんも〜〜、もっと濃厚な白いの頂戴………』
『えっ?………ハイネルシスも一緒なんですの?』
ハイネルシスの声が聞こえてきた途端、クリスがソワソワしだした。
『………』
『………』
私とクリスはお互いを見て、どうしようか迷っていた。
『………まったく、可愛いのね。
二人とも、行きたいなら行きなさい。』
アルネさんがそう言ってくれたため、私とクリスは、はい!、と元気良く即答した。

『………』
仕切り壁を回りこんで、そっと男湯を覗いてみると………
『くすぐった〜い♪』
ゼロが浴槽の外で、白く濃厚な………泡につつまれていた。 そして紅様がゼロの背中をタオルで擦っていて………


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