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Thanks to
【青春 恋愛小説】

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Thanks to..日常-1

*2003年6月*

「真帆ぉーっ!!早くしてょぉ。先行っちゃぅょー??」

『わかってる!!ちょっと待ってょ!!あと一問だからっ』

私達は昼休みになると必ず体育館に行く。別にかっこいい先輩がいるわけでもなく、体育館で特別なにかをやってるわけでもない。

ただ体育館裏は日当たりが良く、風通しも抜群で人もあまり通らないので恋バナをするにはもってこいの場所というだけ。

毎日毎日仲良し3人組でいろんな話をして盛り上がっていた。

「真帆さ、そろそろ和佐に告ればっ??友姫とも別れたみたいだし。」
と横になりながら二ノ宮 苺【にのみや いちご】が言う。

苺ゎ吹奏楽部のとても可愛らしくて活発的な女の子だ。

で、和佐っていうのは鈴木 和佐【すずき かずさ】中学サッカー部の次期キャプテンで私が中学に入ってからずっと想いを寄せている人。

で、友姫っていうのは藤田 友姫【ふじた ゆき】。和佐の彼女だ。

『え?!そぅなの??別れたの?!いつ??』

「いつだっけー??一昨日くらいかなー??私ねぇ、真帆の為に別れたんだと思うんだけど。」
と今度ゎ本城 麗花【ほんじょう れいか】。

麗花ゎ帰宅部のお嬢様でおもしろくて綺麗な女の子。言葉の語尾を少し伸ばす癖がある。

苺と麗花と私…三枝 真帆【さえぐさ まほ】は大親友で中高一貫学校に通う中学2年生だ。

『まさか。』

彼は友姫にゾッコンだもん…。

「でもありえるよ!!」

「そぉだよー。一昨日の遠足のバスだって隣の席だったしぃ…普通好きでもない女の隣の席にわざわざ移動するかなぁー?!」

平気で移動してくるよーな奴なの。和佐は。

『いや…あれはなんかの罰ゲームとかじゃん??』

「でも仲良さげに肩寄せあって寝てたじゃん??」

「そぉそぉー!!私達がちょっと目離した隙にねぇー♪」

『ちがっ…あれは、和佐がっ…!!』

「「和佐がぁーっ??」」

『なんでもないー!!』

そぅ…あれはただの事故だ。和佐が……肩貸せってゆーから……つい調子にのっちゃって…それでついつい私も眠たくなって寝ちゃっただけだもん…別にお互い意識してそうなったわけじゃぁない。ごく自然だったんだ。

「どぅだかねー…」

明らかに納得してないご様子だから私はムゥと膨れてみるけど………………無視ですか。

なんて…ここに来る度いつもいつもこんな話の繰り返し…他人が聞いたらつまらないかもしれない。それでも私達にとっては一日のうち一番楽しい時間だった。


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