月夜の恋-7
律動が早くなった徹はさらにあたしの奥の奥までついてくる。
「志保。俺の名前呼べよ」
「とぉ・・・るぅ・・・すき・・・すきぃ」
息が浅くなって身体の奥の奥から痙攣とともに波が来る。
もう、これ以上ダメ・・・
「俺だけって言え」
「はぁ・・・ぁ・・とぉ・・・るだけがすきぃ・・・」
「俺、も。志保だけっっ」
「はぁぁぁぁイっちゃ・・・・ぅ」
「イっちゃえ」
乳首を噛まれてその刺激にビクンとなる。
「あああ・・・・ぁ・・・・・ぁ・・・・すきっ」
最後、徹はあたしをギュッと抱きしめてくれた。
あたしはその腕の中で徹とポチの二人に抱きしめられている気がした。
「ね、徹」
「ん〜?」
時差ボケですでに眠さMAXの徹は返事もいい加減になってきた。
「徹、ファーストキスの相手って誰?」
思いのほか、慌てたようでガバっと飛び起きた。
「なんで?」
「いや。気になっただけ」
「・・・・高校2年の夏。年上の人と」
「へ〜・・・どんな人?」
「一言で言うと。いい女だったな」
「へ〜」
「・・・・なんで志保がニヤニヤするんだよ?」
「いいえ〜。続けて?」
「夏の夢みたいな、数日だったんだ」
あたしもだよ。
あたしも夢のような数日だったよ。
夢・・・だったんだろうか?
「ポチ」
ハッとした顔をして徹があたしを凝視した。
ああ、夢じゃなかったんだね。
今の徹の顔で分かっちゃった。
あの数日は夢なんかじゃなかった。
確かに27歳のあたしと
17歳の徹の時間軸は交差したんだ。