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失恋の夜
【女性向け 官能小説】

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失恋の夜-1

「別れてくれないか、亜紀。」
私は耳を疑った。
郊外のラブホテルの1室。
私達は裸で抱き合っていたのに。

「…理由は?」
震えそうになる声を抑え、努めて冷静に私は彼に尋ねた。
「他に好きな女ができた」
彼は憎らしいくらい、涼やかな声でそう答える。
「…わかった。別れよう」
私は一言彼に告げ、そのまま服を着て部屋を後にした。

バタン。
後ろでドアの閉まる音。
私が出ていくまで、彼は無言だった。

どこをどう車で走ったかわからない。
「喉乾いたな…」
誰に告げるわけでもなく一言つぶやいて、目についたコンビニに車を停める。

店に向かおうとすると
「あれ…?亜紀さん?」
遠慮がちに私の名前を呼ぶ声に振り返る。
「田畑…どうしたの?」

田畑慶介。
サークルの後輩。
いつも人懐こい笑顔で場の雰囲気を明るくする彼は誰からも好かれている。
私もかわいい弟みたいに思ってる、そんな男の子。

「俺このコンビニでバイトしてるんですよ。今あがったとこで。まさかこんなとこで亜紀さんに会うなんてねぇ〜」
「しみじみ言わないの」
私はしみじみしてる田畑に苦笑を投げかける。
いいな。田畑の笑顔。
優しくて何故か落ち着く。
ちょっと温かい気分になれる。
そう思って私が笑顔を見せたときだった。

「亜紀さんどうしたの?」
急に田畑があたしの顔を覗き込んだ。
「何かいつもと違う」
「…そう?そんなことないよ」
「嘘だ。亜紀さん目が笑ってないよ」
急に真顔で見つめる田畑。

やめてよ。
なんでそんなの気づくの?
あんたなんて唯の後輩なのに。

「何でそんな心配するの?あんたに関係ないでしょ」
思わず冷たい声音で投げつけてしまった一言。
私に手を伸ばそうとした田畑の動きが一瞬止まる。

…やだ、これじゃ八つ当たりだよ。
「ごめん。今日おかしいから」
顔を背けて田畑から離れようとした。
その瞬間、田畑が私を後ろから抱きしめた。
ふわりと優しく、そっと触れるように。
「…ダメ」
田畑が耳元でささやいた。
「こんな亜紀さん一人にしておけない」



それから30分後、私と田畑は何故か彼と別れて出てきたラブホテルにいた。

…正確には田畑に連れ込まれたと言った方が正しいけど。

さっきシャワーを浴びた私はベッドに座って、田畑が持たせたビールを飲んで彼を待ってる。
「お待たせしました!いや〜労働後のシャワーは最高っすね」
「…あんたその言い方親父くさいよ。」
私の苦笑いを意に介する風もなく、田畑は笑ったまま私の隣に座った。
そして真顔で私の顔を見て一言。
「亜紀さん、エッチしてもいい?」
「ホテルに連れ込んで、シャワー浴びて今更そのセリフ?」
「俺、亜紀さん抱きたい。ダメ?」
「…いいよ。」

なんでだろ。
失恋したばかりなのに。
何故か田畑を受け入れてる。

しんとした部屋に、キスの音だけが響き渡る。
田畑はやさしく私の唇を食む。
舌を絡ませ、何度も唇をついばみ、優しくキスをする。
彼とは全然違うキス。
それがまた彼を忘れさせてくれそうで、私も夢中でキスを返す。
「んっ…」
田畑の唇がだんだん降りてくる。
首筋に。耳に。
田畑の柔らかい唇が私の身体を愛撫する。
「亜紀さんって感じやすいね」
田畑がくすっと笑う。
「…んっ…うるさい」
自分の顔が赤くなってるのがわかる。
「かわいい…亜紀さん…」
そうつぶやくと田畑の唇は私の敏感な突起に触れる。
ちゅっ…ちゅ…
田畑が私の乳首を吸いたて、舐めあげる。
「…っや、やだ…田畑っ…」
「嫌じゃないでしょ?気持ちいいでしょ?」
甘く、ちょっと意地悪な笑顔を向ける田畑。
これじゃどっちが年上かわかんないよ。
「…こんなに濡らしてんのにさ」
そういうと田畑の長い指がいきなり私の中に入っていく。
「…やぁぁあ!…っっ…あっ…」
いきなりのその動きに私の頭はかき乱される。
ぬちゅ…くちゅ…
私の中から淫らな音がする。
田畑はそのまま私の中を指でかき回した。
…ぐちゅ…ちゅ…
どんどんあたしの愛液がこぼれていく。
「…もったいないなあ」
田畑はボソリとつぶやくとそのまま私の秘所に舌を伸ばす。
「…んっっ…あっ…!ああっ!」
丹念にク○トリスから入口を舐めあげてく。
ちゅ…ちゅう…
「や…やだっ…!そんな…しないでっ…!」
私の懇願が聞こえたのか、田畑が顔を上げた。
「さっきから俺、亜紀さんの『やだ』しか聞いてないよ?嫌なの?」
田畑の瞳が少し切なそうになる。
私はその瞳で心臓締め付けられたような苦しさを覚えた。
「…やじゃない…」
「え?」
「…田畑とするの…嫌じゃない…」
「よかった」
クスリと田畑が笑う。
いつもの人懐っこい笑顔じゃなくて、柔らかい、優しい笑顔。
私の心臓がまた高鳴る。
「…もう入れていい?亜紀」
「いいよ、きて。」
「亜紀…」
田畑は私に優しいキスを一つくれると、そのまま私の中に熱い塊を突き入れた。


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