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失恋の夜
【女性向け 官能小説】

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失恋の夜-2

「…あんっ…!あぁっ…」
入れられた田畑の熱さに、私は悲鳴を上げる。
「…あんっっ…すごいぃ!…たばたぁっ…!」
ぐちゅぐちゅと私を突き上げる田畑。
私の中からはさらに淫らな水音が聞こえてくる。
「…はあっ…!あきっっ…!亜紀の中すごいっ」
田畑の声が上ずってる。
どんどん打ち付ける音が激しくなってく。
「やあぁ…たばたぁっ…!」
…自分の声が切羽詰まっているのが分かる。
…ヤバイ…イキそう。
「…はっ…!亜紀っ!…亜紀っ!」
田畑が私の名前を呼ぶ。
「やあああっっ!…んっ…!イク!イっちゃううっ…!!!」
「あぁっ…!俺もイク!あ…!あああぁっっ…!」

「…なんでヤろうと思ったの?」
私は腕枕をしてくれる田畑にぴったりと寄り添って尋ねた。
「…似てたから。昔の俺と」
田畑は私の髪を優しく撫でながら答えた。
「昔の俺って?」
「俺が恋愛でどうにもなくなってたときの顔と似てたから。ほっとけなくて」
田畑が私のおでこにキスをする。
「亜紀さん最近何か様子が違ってたし、気になってたんだ。でも今日はホントやばそうに見えたから。まあ勘違いかもって…え、亜紀さん!?」
「…っう…っうぇ…」
私の突然の涙に田畑がうろたえる。
「ごめん!俺悪いこと言った?ごめん!」
そう言って私の涙をぬぐう。
田畑気づいてたの…?

そろそろ別れるのはわかってた。
でも認めたくなくて、気づかないフリをしてた。
いつも通りふるまって、自分を騙してた。

「…っう…今日…別れようって。…ほ…他に好きな人っ…!」
泣きじゃくる私を田畑は優しく抱きしめる。
いいこいいこするみたいに、私の髪を撫でてくれる。
「…もういいから。我慢しないで。」
そのまま私は田畑の胸で一晩泣き明かした。

翌朝。
「…ありがと。田畑。」
「いえいえ、俺も亜紀さんとヤれたし、お互い様だって♪」
「…あんた私が好きなの?」
「…いえ、そういう訳じゃ…」
…即答ですか。ホントにコイツは…
「はっきり言い過ぎ!!」
怒って拳を振り上げる私に田畑はとびきりの笑顔を見せる。
「よかった!ちょっとは元気になったね!」
…その笑顔、卑怯だから。
怒れなくなるじゃない。

先に車へと走っていく田畑が急に振り返った。
「ちなみにヤったからには責任とりますよ?またいつでも声かけてください!」
「…セフレ?」
「まあ、そんなとこで♪」
ホントにこいつは…。
でもホント、憎めない。

きれいな青空が広がってる。
もし田畑がいなかったらこんな余裕なかった。
「…ありがと。」
田畑に聞こえないようにつぶやいて私は後を追った。


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