Purple memory-19
“ブゥゥゥゥ・・・・ブゥゥゥ・・ブゥゥゥ・・・”
やがて携帯電話の震動は止まり、室内に響いているのは男女の息遣いとベットの軋む音だけ。
「・・・・・・」
自らの緩慢な腰の動きを止めることなく、
男は無言で右手の中の携帯電話の電源を切り、椅子の上に戻す。
―――ピッ・・・・・・
「無粋だぞ、ワッカ・・・・・・」
そんな彼の呟きに対して、彼の下に組み敷かれている彼女は小さな喘ぎ声を上げ続けながら、両手を彼の首に回した。
彼女の無言の答えを受け、彼は止めることなく繰り返してきた腰の動きに激しさを加え、相手の唇に顔を近づけて再び全身を密着させた。
“ギッ・・・ギッ・・・・ギッ・・・”
「・・・んっ!、んぅッ!、ンッ・・・・・・」
終わりを見せない無言の絡み合いは、
壁時計の針が朝の6時を指した頃に2人が同時に意識を手放すまで続けられた――――――
島島島島島島島島島島島