懺悔-6
「耐えなさい。性欲に勝つための試練です」
ドミンゴ神父は静かに言った。
「帰り道でまた男の誘惑に落ちるかもしれません。それに打ち勝つための訓練です。決して感じてはいけません。耐えるのです」
「あああ、いきそう。どうすればいいの、いきそうなのに」
ルミは首を激しく振った。
「ああ、いい。ああ、いい。ああ、いい」
ルミは悶えまくった。
「まだ反省しないのか?仕方ない。暫くこの教団で治療しよう」
「暫く?」
「そうだ。暫くあなたには治療が必要だ。ここで何日間か生活して病気を治しましょう」
「いやよ。帰して」
「騒いではいけません。大人しく我々の言うとおりにすること。それがここから帰れるもっとも早い方法です」
「何でも言うとおりにします」
「よく言いました。従順であることが重要なんです」
「はい、わかりました」
大倉は鉄棒で手を縛っていたロープを解き、ルミは自由になった。
「さあ案内するよ」
大倉はルミの手をとった。
「ちょっと待って。服着るから」
「ダメだ。治療が終わりここから出れるまでは全裸のままだ」
「え?全裸のまま?何で?」
「以前、服を着ていると服に手を入れこっそり自慰行為をする人がいたんだ。ここでが自慰行為は禁止なんだ」
ルミにとって自慰行為禁止は地獄を意味していた。
大倉は暗い階段を降りてルミを地下室に連れて行った。
「さあ、お入り」
ルミが入った部屋は10畳ほどの和室だが、20代から40代の女性が全裸で5人いた。みんなスタイルのいい美人ばかりだ。
「みんな、今日から仲間だ。いいね」
大倉がそういうと女たちはゾンビのようにルミに近寄ってきた。大倉は部屋を出て外から鍵をかけた。
「大倉さん、助けて。大倉さん」
ルミはドアを叩き悲鳴があげている。新人が誰も受ける洗礼のようだ。そして中にはレズに走る女性も出てくる。大倉は満面の笑みで階段を上った。大倉とドミンゴ神父は赤ワインで乾杯をした。
「大倉さん、ルミさん最高でした。美人でスタイルよくて」
「ありがとうございます」
「それからいつも言ってますが、彼女たちには食事は最高級のものを与えてください。いつも健康で輝いていて欲しいですから」
「わかりました。それではドミンゴ神父、私は今から夜の街に救い求めてる女性を探しに行きます」
「よろしく頼みます」
大倉はスーツでびっしと決めると教団を出て駅に向かった。