スパイラル-21
「パ、パパ! お願い、もうディルドは終わりにしてパパに抱いて欲しい」
「パパが欲しいか理緒?」
「もう我慢できない、パパ! パパで逝きたい」
「そうか理緒。パパで逝きたいか。ならばこの試練を超えてみろ」
「パパっ! だから……」
「逝ったら、お尻の穴の拡張だからな!」
「ひっ! パパっ……」
譲歩の道を断たれた理緒に残されたのは、悪魔の悦楽責めに耐え忍ぶことだけだった。散々昂ぶりの極みまで追い詰められてフラフラになっている身体に無慈悲な陰湿責めを宣告されて意識が朦朧としてきた。
「うぐっ!」
破裂しそうに張りつめている風船を針の先でくすぐっているような刺激がはしった。
「爪先で軽く掻いても分かるんだね」
やけにのんびりした声で引き攣った理緒の様子を観察しながら竹中の施しが粛々と行われてゆく……。
「ひいいいいいいいっ! いじらないで!」
「クリちゃんがパンパンになってるぞ。優しく掻き毟るから我慢できるだろ」
「があまん、で、きないいいっ! パパっ、苦しぃ……」
カリカリと中指の爪で薄皮を撫ぜるようにして微かに掻く感覚が疼痛となって体中を蝕んでいる。
「つあああああああっ! いっ! 逝きそうっ! ひいいっ!」
つま先立ちになった身体が勢いよくベッドから浮き上がりプルプルと震えながら硬直を繰り返している。
その様子を見た竹中が素早くディルドを抜き去ると嗚咽のような呻きを漏らせて辛うじて気を持ちこたえていた。しばらく揺れ動いていた肉体のヤグラはやがて崩壊していった。
12
逝く寸前にディルドを抜き取られた身体は、大波にのって滑り出そうとした時に突然丘に打ち上げられたような空虚な感覚が残っていた。頭では逝かないように抵抗していたが、身体は堕ちる寸前の余韻残したままだった。手首を首輪の金具に固定されたまま未だにフルフルとした震えを生じている。
「よく我慢したね、理緒。約束どおりパパがしてやる。その前に何時ものおねだりをしてごらん」
足もとに陣取った竹中は、理緒の足首を掴んで大きなM字に開脚させると、みごとに開花して蜜にまみれた秘所が晒された。
「――あああ……。さかりのついた理緒のいやらしいオマンコを……いっぱい舐めてください……ああ……」
最初はお仕置きの一環として行われた、この儀式もディルドで散々嬲られて逝くことをお預けされて性的飢餓状態となった今では、あながち言葉に偽りはないものとなった。
「よし、いい子だ。理緒の汁ダクのオマンコをパパが啜ってやろう。うれしいか、理緒」
「はい……理緒のお汁を……全て舐めてください……はああああ……」
「よし。残らず全部吸い尽くしてやる」
大きく広げられた足の間に両手で秘部を割広げて、樹液にたかる甲虫のように竹中がバギナに口をつけて啜り始めた。大きく広げた舌全体を使って下から上までを何の技巧もなく、ただひたすら滲み出た愛液をコソゲ取るように頭を上下に往復させている。
最初は潤沢な愛液に滑る舌で撫で上げられる微妙なヌルヌル感だったが、徐々に体液をかすめ取られて表面が露わになったバギナの襞をザラザラした舌で摩擦によって引っ張るような舐め方になっていった。
下から上にゆくのに合わせて理緒の腰も上下に動きだす。
「おおおおぅ……、ああああああ……」
あれ程忌み嫌っていたディルドが愛おしく感じるほど淫情がぶり返して、理緒はあられもなく、竹中の舌の動きに合わせて腰をくねらせている。内側に反った足の甲を見せてつま先立ちで劣情のうねりを露わにしている。
鋭く尖らせた舌先で割れた溝をなぞるような動きに、理緒の涕泣がもれでる。下から辿った舌の槍が、ツンと突き出した理緒の急所を突きつけた。
「ひいいいいっ! そこっ、そこで止めないでええええっ!」
陰核の根元を舌の穂先を当てたまま、脅かすようにチクチクと刺してやると、理緒が堪らず悲鳴をあげる。上がったままの腰が全身に伝わるくらいプルプルと震えている。
「パパ、もう赦して! 早く抱いて!」
「そんな品の良い言い方じゃあダメだよ、理緒。いつも言っているように感情を素直にだしなさい」
タップリと唾液をまぶした舌で頭を撫でるようにクリトリスを転がすと、打って変わった、まどろっこしさに欲望がつる。粘液にまみれたクリトリスが尖った芽を吹き出している。
「ああっ! パパ、入れて、理緒のいやらしい……いやらしいマンコを鎮めてください! あああっ、イヤ……」
ツクツクとついばむ動きに変わった舌先に焦燥感をつのらせて、もどかしげに押し付ける腰を竹中の手がセーブすると、理緒は眉間に皺を寄せて苦しげな吐息を吐いている。
焦らし続けられた欲情の炎がついにフラッシュオーバーした。
「あああっ! パパもう意地悪しないで、理緒を思いっきり貪りつくして! グチャグチャになるまで突っ込んで!」
「ふふふっ、いいぞ、理緒。その調子だ」
グルグル回した舌先でクリトリスの根元に円を描きながら吸引されると発電した電流が体中を駆け巡る。全身の毛穴が開いてスパークした電流の放電が始まった。自ら発電した電流に感電しながら救いの手を竹中に差し伸べる。