スパイラル-16
冴子が動かなくなっても竹中の腰はゆっくりシャクリ上げて決して安息を与えようとはしなかった。
「ふふふっ……。冴子、お前の身体は底なしだと認めたな。お前に留めを刺すにはやはり二穴責めしかないようだ」
「ご、ご主人様! 私はご主人様のおっしゃる通りに言っただけです。もう身体がもちません。逝きたくありません」
「何を言っているんだ、冴子。お前を生殺しのまま終わらせるような可哀想なことを俺がするもんか」
「もう充分満足してます。いえ、もう限度を超えてます!」
「そんなに謙遜するなんてお前らしくもない。底なし冴子の最期を見届けてやる」
「違います! 底なしではありません!」
「そうか。底なしではない……。お前は俺に嘘をついたな」
ニヤニヤと嗤う竹中のペニスが更に充血を増してきているようだ。言葉でネチネチといたぶりながら冴子の困惑にサディスティックな感情を高ぶらせている。
「ああああ……。お赦しになってください、ご主人様……」
「冴子、すっかりMが板についてきたようだな。オイ理緒、もう充分休憩しただろ。そこにあるディルドをとってくれ」
理緒は自分の名前が呼ばれ、横たえていた身体をのろのろと起こして虚ろな目で竹中を振り返った。仰向けの竹中に被さる冴子のくびれた腰と美しく広がった臀部が目にはいった。冴子の尻がうねっているのは、まだ竹中と繋がっていることをしめしていた。
冴子はエラをはった剛根が湿胴を擦り上げ、その快美感に溺れそうになりながらも歯をくいしばって抵抗をしめした。
「ご主人様、何をなさろうとするのですか! ああああっ!」
「ほれ、底なしの身体が疼きだしただろ。死ぬほどの快感を味わうがいい」
「イヤ! もうイヤです!」
「理緒のろのろするな! 早くディルドを手に持ってスイッチをいれるんだ」
理緒は竹中の叱責をうけ、反射的にディルドを手にしてコントローラーのスイッチらしきものを入れた。その瞬間、物凄い唸りと共にうねりだしたディルドに悲鳴をあげてベッドに投げ出した。
「理緒、ここだ。ここにディルドを入れろ」
ニヤニヤと嗤う竹中が冴子の尻を抱きかかえるようにして割広げている。その無残に広げられた冴子のむき出しになった尻の下に太い木の根っこのようなペニスが粘液で光ながら出入りしているのが見える。そして決して見えることのない窄まりが曝け出されて天を向いている。
理緒はベッドに投げ出されて蠢いているディルドと剥きだされた冴子のアヌスを見ても一向に結びつくことがなかった。ディルドを入れる場所にはすでに竹中が入っているではないか……。竹中のいうディルドを入れる場所が何処なのかサッパリ分からなかった。
「理緒、冴子の尻の穴にディルドを捩じ込んでやれ」
理緒は目を大きく見開いてディルドを見つめた。
「こんな大きなモノ、入るわけありません」
「うはははっ! 理緒は面白い子だ。いいか理緒、冴子は尻の穴でされるのも好きな女だ。遠慮なく突っ込んでやれ」
絞り上げるように竹中が腰を抉りながら冴子を責めあげる。
「ひいいいいいっ! 赦して下さい、ご主人様!」
「理緒! はやくやれ!」
理緒は剥き出しになったアヌスから目をそむけた。同じ女性として曝け出された排泄器官を見ることすらはばかられる。そこに無理やり玩具を挿入などできるはずもなかった。しかも物理的にとても無理な大きさだ。
「理緒、パパの言うことが聞けないのか」
「うっ……」
その後に続くのは理緒の一番恐れる言葉だ。この一週間幾度となく繰り返された屈辱の淫責は、この言葉の後に繰り返されてきた。そして処女を失って間もない理緒をここまで淫らに変えていった原動力になった言葉だった。
「理緒、パパの言うことが聞けないとどうなるんだ?」
「パパ、お願い、もうこんなことするのはやめて!」
「早くディルドを手に持つんだ」
「くっ……」
ベッドでやかましい程の音をたててバイブレーションしながらうねる禍禍しいディルドを理緒は恐る恐る手にした。イヤらしいほど大きく作られた亀頭部とその麓の回転部のデコボコした突起が、女の園を掻き乱すように設計されているのだろう。醜悪なまでに計算された人工ペニスは生き物さながらにクネリ続けていた。
「そうだ理緒。冴子のもう一つの性感帯に突っ込んでやれ」
「うわああああああっ、赦してください! あっ! ひいいいっ!」
冴子の叫びをかき消すように竹中の腰が大きくグラインドする。だが、大きな手は白い形の良い冴子の臀部をガッシリと掴み、ますます大きく割広げている。