第一章 ポンプ-8
「あううぅ! あふううっ!」
自然と身体が逃れようと背中がのけ反り、汗ばんだ美しい胸が震えながら突きだされる。だが追いかけるようにチョキの指も逃さじとついてゆく。激しく動き疼きに悶え苦しむ冴子を、小宮山は顔をつけんばかりに寄せて卑劣な笑みを浮かべて観察している。
汗で輝く冴子の頬に小宮山が顔を擦り付け匂いを嗅ぐように、だんだんと首筋を伝って下へ降りてゆく。片方の乳首を指から解放すると赤ん坊が吸いつくように口をつけた。
「んぐんぐんぐ!」
無心にしゃぶる小宮山の頭を眼下に見ながら今までと全く違うネットリとした新鮮な感覚にバギナがキュンとした後、一気に血流で膨張してゆくのを自覚する。
指で転がされるコリコリとした直線的な快感と舌でねぶりつく粘着質な快感が両胸の先端から入り交ざり、どうすることもできない身体をうち震わせるしかない。
強制的に小宮山に身体を差し出されて、しゃぶりつくされる運命にされた冴子は何をされても受け入れるしかない境遇にたたされた。さっきまでバカにしていた小宮山に拘束されて凌辱されている姿に、プライドが踏みにじられていった。
「あああっ! あっ! あっ!」
口と指で交互にいたぶられる乳首が痛いほど突き立っている。
「どうだい? 感じちゃう? 僕のペットになるかい?」
「いや……」
顔を覗きこむ小宮山に、力なく顔を左右にふる冴子。
「いや?……か。そうか、まだ躾つけ方があまいようだね。僕のことが忘れられない身体にしてあげよう」
「ううううぅ。いやぁ……」
「ほらほら、ここを撫でられても、いや、っていえるかな」
片方の足を腋に抱え込んで小宮山がはちきれんばかりのショーツの中心を掌で撫で上げはじめると冴子の全身に震えが走る。
「ああっ! いやあああっ! もう、もう! さわらないでっ! くぅっ!」
「こんなグチョグチョだ。なんてイヤラシイ身体だ!」
「ちがうっ! ちがうわ!」
「形がでているぞぉ。マンコの形がクッキリと」
無邪気な子供のような手が股間を下から撫で上げるたびに震えが生じ、痙攣が体中をおそい始めて、冴子はその反応を自分ではどうすることもできない状態に陥っていった。
7
冴子は離婚した夫や結婚前に付き合った何人かの男性との性交渉で、ここまで剥き出しの欲情を露わにしたことはなかった。たとえどんなに盛り上がっても、どこか自分を美しく見せるための演出をしていた。
男達に自分を抱ける権利を与えてやって、それがどんなに贅沢なことなのかを知らしめるように美しい女を演出していたのだ。男達が冴子を乱そうと様々な技巧をこらす姿に内心微笑さえ浮かべる余裕をもちながら、少しオーバーに演出し、その努力に応えることはあっても決して溺れることはなかった。
それがよりにもよって、内心小馬鹿にさえしていた小宮山にハルシオンという催淫剤を使われたとはいえ、ここまで欲情してしまうことに自分でも驚いていた。
ここまで醜くいまでストレートに感情を顕にされたのは初めてだった。戸惑う冴子を更に追い立てるように小宮山の愛撫が股間に集中してゆく。
「ああっ! ここらへん、突きだしている。クリトリスってこんなに大きくなるんだ」
「あああっ! だめよ、触らないで!」
「パンツがヌルヌルだぁ。冴子さん露ダクなんですね」
「い、いやらしいこといわないでっ! あっ、あああ!」
「ほお〜ら、こんもり盛り上がっているじゃなかぁ」
「いやあああああっ!」