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恥辱の檻
【SM 官能小説】

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獣の男-1

「お嬢様が空手遣いだとは。でも、麻薬取締官であれば格闘技を習得していることぐらい予知していなければなりませんでした。失礼しました。お嬢様には、その腕前を是非、披露していただかねばなりますまい。その前にこの役立たずの男の処分を決めなければなりません」

 政男がインカムを付けたまま、アキラに語りかける。インカムの相手は個室にいるミスターに違いない。

いつもの倉庫に、いつの間にか立派なプロレスのリングが施設されていた。幾
つかのライトがリングの上を照らし出し、浮き上がって見える。

リングの上には、プロレスラーらしき大男が、ニヤニヤしながら立っている。
 リングの周りを取り囲むように数人の男達がいた。
 男達とリング上のプロレスラーの目が、こちらを注目している。

 アキラが後ろ手に手錠を架けられている横で、アキラに関節を外された若い組員が立っていた。
 肘が外れたままで、処置がされていないのか、ぶらりと下がったままだ。
 怪我の為か、処罰を受ける恐怖の為なのかブルブルと震えていた。

 「さて、諸君!今から地下プロレスの英雄、金剛つよしVS女空手Gメンの異種格闘技を行う。その前に、ミスターに裏切り行為を働いた、この男の処分を決めたい」
 
 「ギロチンだ!」
 「ギロチン!」

 リングを取り囲んだ男達から声が挙がる。

 「やめてくれー!俺はこの女に嵌められたんだ!勘弁してくれ!」

 ギロチン!ギロチン!ギロチン!

 男達がはやし立てる。

 「そうだ!裏切り者にふさわしい刑罰はギロチンだ。この男をギロチン刑に処す!」

 うわああっ!やめてくれっー!

 逃げ出そうとした若い男を数人の男達が取り押さえた。
 ズボンと下着を脱がし、下半身を剥きだしにした。

 剪定バサミを持った男が現れると、男達が興奮した声をあげた。
 ハサミをシャキシャキ鳴らしながら、ズボンを脱がされた若い男に向かってゆく。

 ゆるしてくれぇー!

 涙を流し、激しく抵抗する若い男が押さえつけられる。

陰嚢とペニスにハサミがいれられた。

「お願い!止めて!」
堪らずアキラが叫んだ。

ぎゃあああっ!

凄まじい叫びと共に肉の塊がボトリと落ちた。
陰部を切断された若い男が股間を押さえて崩れ落ちた。

剪定バサミを高くさし上げた男を、周りの男達が拍手しながらはやし立てた。

あまりの残酷さにアキラは泣き叫び、顔を押さえた。
“きっと達也も、達也も…”

「あなた達、それでも人間!?人間じゃないわ!」

「さあ、さあ。次はお嬢様の出番ですよ。得意の空手であの大男を倒せたらお嬢様の刑罰を軽くしてさしあげます。さあ、行くのです」

アキラは、男達にリングサイドまで連行された。バスローブを剥がれ、下着姿でリング上に押し上げられた。

リングの上で見るプロレスラーは、大男というよりは巨人だった。身体が筋肉の上にまっとった脂肪で光っていた。

アキラは、たった今見た残酷な光景から、いきなり現れた巨人にどう対処していいのか混乱していた。

カ〜ン!

いきなりゴングが鳴った。

レスラーが両手を広げて、アキラを威嚇した。それだけで、気持ちが萎縮してしまう。

「さあ、お譲ちゃん、いらっしゃあ〜い。ぬはははっ!」
レスラーがすごい顔で笑う。

“この化け物を退治すれば自分は切り刻まれなくてすむ”
そう考えた時、気持ちが落ち着き始めた。

レスラーは身体こそ大きくて圧倒されるが、構えは隙だらけだった。
アキラはローキックを放ち、レスラーの内腿を蹴った。
太ももの一番柔らかな部分に、足の甲がクリーンヒットした。
グラリと揺れるレスラーを追いかけ、腿の外側と内側に立て続けにローキックをお見舞した。
レスラーが大きくよろめき、後ろに下がった。ロープに押され、反動でアキラの前に戻ってきた。
 すかさず、今度はミドルキックを脇腹にめり込ませた。
 
 ズシリと脇の肉にアキラの足の甲が食い込んだ。
普通の人間ならアバラが折れているはずだ。


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